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「アーニャ!だいじょうぶ?」
すぐにアーニャが転ばないように後ろから受け止めるA。妹がケガしそうになった状況にAはアーニャを押した生徒を睨みつける。
「なっなんだよ?!」
「アーニャをきずつけたら、ゆるさない…っ!」
いまにも力が暴走しそうなAをみて、アーニャがAの手を握る。
「アーニャ、ケガしてない、だいじょうぶ!」
「……よかった…」
妹の笑顔をみて、安心するA。しかし、アーニャ自身も先程やられたことはイラついていた。
『ははからおそわった、ひっさつぱんちをはなつとき…!』
アーニャの心の声に反応するA。つい先日まで行っていた特訓を思い出す。
『でも、ははからいわれたよ?』
"いいですか二人とも、感情に任せて力をふるう者は真の強者とは言えません!ちょっとした意地悪くらいなら笑って流せるのがカッコイイお姉さんですよ"
『そうだった…!』
その時、ベッキーがAとアーニャに話しかけてきた。
「あんたたち情けないわね、少しは言い返しなさいよ」
「フッ……アーニャたち、ぜんぜんきにしてない」
ベッキーにそう返し、二人はダミアンたちの方へ顔を向ける。
「「フッ」」
「(な…なんだその小バカにしたような笑いは…ッ!!)」
母直伝の二人の笑顔にダミアンは顔を赤くし、手をギリギリと握りしめていた。
「(余裕…!オトナの余裕だわ!すごいわ!ガキっぽいだなんてまちがっていたわ!)あなたたち意外とオトナなのね!」
「「おとな…!」」
ベッキーから褒め言葉に、二人は喜ぶ。そして再びダミアンの方へ向き、"フッ"と笑う。
「チョーシ乗んなよドブスが!!ブスブスブぅース!!!」
ダミアンの言葉に、今度はベッキーが反論した。
「なによ確かにあたしよりはブスだけど、そこまで言うことないでしょ!」
「「!!!」」
ベッキーの言葉にショックをうける二人。そんな騒がしい状況にようやくこの人が口を開いた。
「そこ!何度言ったらわかる!?初日から"
ヘンダーソンの怒鳴り声に背筋を伸ばす。ダミアンはAとアーニャを睨みつけていた。
「(くそがこのオレに恥かかせやがって、ゆるさねぇ…!!!)」
「(ははうそつき)」
「(えがおやくにたたない)」
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作者名:神永 夕陽 | 作者ホームページ:http://id27.fm-p.jp/470/mushroom037/
作成日時:2022年6月12日 1時