超能力姉妹《SPY×FAMILY》 (ページ32)

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Aたち三人は、イーデン校の制服を取りに店に着き、袖に腕を通す。

「「わぁー！」」

二人は制服を着ると、じゃん！とポーズを取り、ヨルや店主に見せている。

「せいふくのアーニャたちかわいい？」
「かわいいですかわいいです！あとで写真屋さん行きましょう！」
「えへへっ」

そう言われ照れるA、再びポーズを決めるアーニャたちに店主は"いい加減帰ってくんない？"と呆れている。

「このままおでけけしたい」
「おでけけ！」
「そうしましょう！」

二人の言葉にヨルも賛成し、三人は公園へ歩き出した。

「「るんるん♪」」
「ふふ」

Aとアーニャが手を繋ぎ歩いている。そのすぐ後ろで歩くヨルは、二人の後ろ姿を見ながら微笑んでいた。

「(本当に、仲良しさんですね…)」
「アーニャのせいふくです」
「せいふくのAです」

公園に到着すると、二人は制服をほかの親子に見せている。

「かわいいお子さんね」
「イーデン校の生徒？羨ましいわぁ」
「あ…コンニチワ」

そんな様子を少し離れたところから見ていたヨルは、ほかの親子に話しかけられ、ぎこちなく返事をする。

「母ちゃん、ハラヘったー」
「ウチはごはん何にする？」
「ハンバーグ！」

そんな親子の会話を聞き、ヨルの表情を曇らせる。

「(偽りの家族だってことはわかってる…私、あの子たちにもっと、母親らしくしてあげられないでしょうか…)」
「ははー！」
「ぜんいんにアーニャたちのかわいさみせてきた」

ヨルの元へ戻ってきた二人に"入学前に制服を汚しちゃダメですよ"と言い、ヨルは少し考えたあと、あることを提案する。

「帰りにスーパーでも寄りましょうか」
「「？」」
「ロイドさん遅くなるって言ってたし、今日は私がご飯作ります！」
「はは、つくれる？」
「がんばります！」

ヨルの気合いの入った言葉に、Aとアーニャは覚悟を決めた。

『ははのよるごはん…』
『だいじょうぶ、ちょっとおなかいたくなるだけ…』

そんな失礼なことを考えている事とは知らず、スーパーへ向かう三人。そんな三人に目を光らせる若者が数名、後ろにいた。

「なあ、あれってイーデン生？」
「横の女は母親か？」
「家政婦だろ、金持ちが自分で買い物なんかしねーよ」
「あーなんかオレ、お小遣いほしい気分」
「オレも」

そんな言葉に賛同する男たち、Aとアーニャに魔の手がさし伸びていた。