超能力姉妹《SPY×FAMILY》 (ページ28)

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諜報員たちは、黄昏からの緊急任務《梟(ｽﾄﾘｸｽ)》だということを信じて疑わない。本当はAとアーニャのご機嫌取りなのだが……。

「…で、どうするんだ？」
「んーと…」

二人は少し考え、それぞれを指差し役割をふる。ロイドは助けに来るスパイ役、フランキーは悪者役、ヨルはなんでもいいと指差し、Aとアーニャは幽閉ゾーンへ自ら入る。

「「たすけてロイドマーン」」
「ぐはははよく来たなロイドマン!!姫たちは渡さん!!」
「乗っかるの!?」

ロイドは全諜報員の前で演技をすることに躊躇する。しかし、入学のため、と自分に言い聞かせ、セリフを言った。

「ひ…姫たちを返してもらおう(棒)」
「バカめ大人しく返すとでも？さあゆけ、最強の魔女ヨルティシア!!あの男を八つ裂きにするのだ!!」

悪役フランキーが、酔っているヨルをロイドマンへ差し向ける。ヨルはいまいち状況が理解出来ていなかったが、ロイドの目の前にたちふさがり、蹴りをくり出す。

「うわっ」

ロイドは寸前のところで避けるが、頬が掠り血が垂れた。ロイドは小さく"……え？"と呟く。ヨルの方へ目を向けると、何故か怒っているヨルの姿。

「Aさんとアーニャさんをさらおうとする者は許しません……!!」

その言葉の通り、ヨルは蹴りの連打。その全てを避けるロイド、しかし徐々に押され始め、このままでは殺られる……!!と死を覚悟した瞬間、パキンという音とともにヨルが後ろに倒れた。

どうやらヒールが折れたようだった。そのまま後頭部を強打し、眠りにつくヨル。ひとまず魔女は倒せたようだ。

「フハハハ！よくぞここまで辿り着いたロイドマン!!だがこの私はそう簡単にぎゃん!!」

瞬殺されるモジャモジャフランキー。ロイドマンは囚われている二人の姫の元へ向かった。