超能力姉妹《SPY×FAMILY》 (ページ25)

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09.合格発表(1) ページ25

イーデン校入学試験
合格発表当日────

Aたち、フォージャー家はイーデン校へ向かっていた。その途中で黒猫をみたり、アーニャが犬のフンを踏んでしまったりと、様々なことがあったが、なんとかイーデン校へ到着した。

「K-212、K-213……ない」

受験番号を探すフォージャー家、しかし望みの番号はなかった……。

「(おちた)」
「「(おちた)」」
「(おちた…)」

ロイドとヨルは、あまりのショックでフラフラと揺れる。

『A……どうしよう…』
『アーニャ……』

Aとアーニャもテレパシーで、会話するが、解決の糸口はみえてこない。これでは、二人が心配していたフォージャー家解散も現実になってしまう……。

ロイドが帰ろうと後ろを向き、Aとアーニャが涙目になっていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

「待たれよ、フォージャー一家(いっか)」
「！ヘンダーソン先生…」

振り返ると、ヘンリー･ヘンダーソンが立っていた。フォージャー家を周りの受験生から離れたところへ案内し、あるプリントを手渡す。

「…これは？」
「一番上を見てみろ」
「A･フォージャー、アーニャ･フォージャー…」

それは、補欠合格者リストだと言うヘンダーソン。二人は総合的な採点により、補欠順位1位と2位だった。

「正規合格者の中に辞退する者があれば即時組上げ合格だ」
「で…ですが、あんなことをしたのに…」

ヘンダーソンの言葉に、ロイドは面接での行いを思い出す。スワンへの暴行と捉えられてもおかしくなかったハズだ。

「地球上で最も人間を殺している生物がわかるかね？」

一呼吸おいて、ヘンダーソンが言う。

「"蚊"だ、そう君はあの時危険生物からスワン先生を救ったのだ、これは大きな加点となった」
「滅茶苦茶な…」
「胸を張れフォージャー、貴様らは我が校にふさわしい」

そう言われ、Aはなんだか誇らしい気持ちになった。

「1人、いや2人欠員が出たら、Aさんとアーニャさんが合格…」
「そうだ」

ヘンダーソンの言葉に、ヨルは"1人も出なかったら…"と不安を覚える。それと同時に、合格者を抹殺するという恐ろしい妄想をしていた……。