02.お留守番(1) ページ3
Aとアーニャがフォージャー家に引き取られて翌日───。
2人を引き取った男、ロイド・フォージャーは頭を抱えていた。
「「やぁーだぁーっ!!」」
「アーニャべんきょーやだっ!!!」
「Aもやだっ!!!」
「試験のためにおまえたちの学力を知っておかなくちゃいけないんだ」
参考書を片手に説得する父ロイド
彼はスパイの任務のため、この偽りの家族を作った。
「Aもアーニャもべんきょーしなくてもてすとできるもん!ほかのひとのここ──…」
「めっ!」
アーニャの口をAが塞ぐ、そんな2人を訝しげに見つめるロイド。
『
『そうだった!あぶない!』
「…カンニングでもするつもりか?あのな、おまえらが入学できんと任……(任務が失敗…)」
「「「…………」」」
「もういい、出かけてくる」
帽子と上着を羽織り、玄関へ向かうロイドを2人は急いで追う……。
「今日は連れていかないからな!絶対に!」
「「っ!」」
初日に無理矢理ついて行って困らせたのを思い出すA。
「留守番してろ!」
バタンっと閉められる扉に、アーニャはしつこく父について行く。
────────────
「ちち、すごいみつけてくれる」
「アーニャ、あんまり、ちち、こまらせるのよくない」
アーニャの姉として、注意するA。バリケードを作られ開けられなくなった扉、Aの能力なら簡単に開けられるが、能力は使わなかった。
「……………つまんない」
アーニャが呟く。
「しかたないよ、ちち、いそがしい」
Aが、慰めるように言うが、好奇心の強いアーニャは、突然思い出したように起き上がり、目をキラキラさせている。
「アーニャ?」
「A、すぱいごっこしよ!」
「え?あ、アーニャ!もしかして……」
父、ロイドの部屋へ走るアーニャ、それを追いかけるA。アーニャがクローゼットの前でごそごそと何かを取り出す。そこには、父の仕事道具、そう、スパイ道具だ……。
「ばんごうは……6.1.1.0(ロイド)」
ガチャ───
「「おお〜〜〜〜っ?」」
アーニャよりしっかり者のAだが、やはり、子ども、好奇心には勝てなかった…。
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作者名:神永 夕陽 | 作者ホームページ:http://id27.fm-p.jp/470/mushroom037/
作成日時:2022年6月12日 1時