03.アーニャとリコリス(1) ページ8
「はじめてまして、アーニャ・ホージャーです!」
「はじめまして、アーニャさん」
お母さんの妹のA・ブライアです、と自己紹介。今日Aがフォージャー家へ来た理由、それは、アーニャへの挨拶と先日の謝罪も含めてだった。
街中で見つけたお菓子とうさぎのぬいぐるみを姉とアーニャへ手渡す。
「姉さん、すみません突然お邪魔してしまって…あっこれ、よかったらもらってください」
「おお〜アーニャこれほしかった!」
アーニャはうさぎのぬいぐるみを抱えて喜ぶ。いま流行りのぬいぐるみだったようだ。
「それはよかったです(殺し屋の仕事が結構多かったので、お給料もたくさんもらえましたから)」
「がーん!(ははのいもうとも…殺し屋!)」
突然青ざめるアーニャに首をかしげるA、そんなAにヨルは声をかける。
「そういえばA、こないだはユーリ大丈夫でしたか?」
「ええ、大丈夫でしたよ」
もう頭の怪我も治ったそうです、と伝える。弟の安否を知り、それはよかった、と笑顔を見せるヨル。
「そういえば、今日は
「ええ、急な仕事が入ったって言ってました」
「まあ、お忙しいんですね…」
「(アーニャはしっている、ちち、すぱいだからいそがしい)」
むしゃむしゃとAの持ってきたお菓子を頬張るアーニャ。ヨルから好みを聞いたのであろう、ピーナッツのクッキーが入っている。
「さあ、Aも座ってくつろいでて」
「ありがとう姉さん」
アーニャの隣の椅子に座り、ヨルはココアと紅茶を準備しだした。
「アーニャさん、学校は楽しいですか?」
「ん?うん!たのしい!いじわるなやつもいるけど…」
「まあ、いじわるされたら教えてくださいね(すぐに駆けつけて、お命刈り取りますから)」
「!(ははのいもうと、ははとおなじ…!)」
Aの心の声を聞き、ショックを受けるアーニャ。再び青ざめるアーニャの表情をみて、Aは"?"を浮かべる。
「はい、紅茶」
姉にカップを渡されお礼を言うA。
「アーニャ、こんどドッヂボールたいかいある」
「まあドッヂボール!」
懐かしいです。と呟き、幼少きを思い出すA。母親替わりの姉に球技大会の練習を付き合ってもらったことがある。
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作者名:神永 夕陽 | 作者ホームページ:http://id27.fm-p.jp/470/mushroom037/
作成日時:2022年6月1日 12時