- プ レ イ ボ ー ル ！ 2 -

高 山 俊 ページ2

［ 夫婦 × 日常 ］





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“恋愛は惚れた者負け”

たしかにその通りだと思う

女に興味なんてなかった俺が彼女に出会って
知らないうちに興味を持って知らないうちに惹かれて…

そして、去年のオフに結婚した



俺は子どもの頃、父親が単身赴任で家におらず
母親が父親代わりとして厳しく育ててくれた

そのおかげで何も苦労することなく生きてこれた

けど、厳しく育てられたおかげか
人に甘えることも頼ることもしなかったから
周りからは硬派で冷たい印象を持たれる

そんな俺に、彼女は甘えてもいい
むしろ甘えてほしいと言ってくれた

結婚してからもそう言ってくれていて
その証拠に、
家に帰ると必ずおかえりと言って抱きしめてくれる





「ただいま」


『おかえり！』
『試合お疲れさま』



今日はいつもより抱きしめる時間が長い

そういうときは俺の元気がないとき



『俊、先にお風呂入ってきな』
『ご飯用意しとくから』


「うん」



…




脱衣所で服を脱ごうとしたら紙が1枚置いてあった

俺の元気がない日、つまり試合で活躍できなかった日
あゆかはいつも手紙を書いてくれる



“ 今日の試合で打てなくてやさぐれてる俊へ ”

“ 切り替えろー! ”

“ って、私いつもこれしか言ってないね ”

“ 気の利いたこと言えなくてごめんね ”

“ 今日の夜ご飯は俊の大好きなサバの味噌煮だよ! ”




「サバの味噌煮って…」

「それ中谷さん好物だし」



俺は笑って手紙を大事に折りたたんだ




…




風呂からあがってリビングへ行くと
サバの味噌煮のいい匂いがした



「ほんとにサバの味噌煮作ったんだ」


『うん！』
『俊の大好物でしょ?』


「サバの味噌煮が好きなのは中谷さん(笑)」


『やった！笑った！』



あゆかの可愛らしいボケに俺はいつも笑わされる



「あゆか」


『なに?』



俺は両手であゆかの顔を包み込んでおでこをくっつける



「俺が好きなのはサバの味噌煮じゃなくて、あゆか」

「わかった?」



顔を赤くして照れるあゆかは世界で一番可愛い俺の自慢の奥さん





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繚華さんリクエスト

リクエストありがとうございます！

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