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じゅさん ページ14

移動教室のためラギー君と廊下を歩いていたら慌てた声で私の名前が呼ばれて振り向く







「あ、A先輩あの、お願いしたいことがありまして」







とオクタヴィネル寮生の彼は息を整えながら言いづらそうに下を向き、話しはじめた。






……この子はこの前モストロラウンジに入ってきた1年生の子だ







『??どうしたんですか?』






まぁだいたい予想は着くけどあえて知らないふりをして聞いた






「それが……今日のバイトを代わってもらいたくて……」






『うーんもしかしてフロイドくん?』






と言えば小さい声で「……はい」と言った







『…なるほど。ってことは今日はキッチンかぁ』






と呟けばパァァっと明るくなり「いいんですか!?」と言われた






『もー……次はないからね』







と言えば「ありがとうございます!!」と後輩は走っていった






ラギ「……ほんとお人好しっスねぇあんたは」






と黙ってことの成り行きを見ていたラギーくんに言われる。






『……だって断れないじゃん』







ほんとなら私だって断りたい。フロイド先輩怖いし。しかもキッチンなんてフロイド先輩の気分次第で仕事量がだいぶ変わってくるしなんなら下手したら半殺しにだってされるかもしれない。








ラギ「しかもあんたは見返りを求めないでしょ?オレには絶対考えられないっス」








「オクタヴィネル寮生って全員対価を求めて行動しそうなのに」なんてちょっと失礼なこと言われた。まぁ当たってるけど








『……もしかしたら神様が見てていいことが起こるかもしれないじゃん?』






と笑えば「ハァ〜」とわざとらしく大きいため息をつかれた。






ラギ「まぁなんかあったら言ってくださいっス報酬しだいで動いてやってもいいっスよ」







『……ドーナツ?』







ラギ「いや、レオナさんの雑用1日交代」






『ゲェ!』

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作者名:クリーム | 作成日時:2020年6月4日 3時

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