日本語【ドヒョン】 ページ9
『コンニチハ。今日ハイイ天気デスネ』
Aが食堂でご飯を食べていると、トレーを持ったドヒョンがAの隣の席に座りながら
日本語で話しかけてきた。
「…どうしたの?」
「ハル兄さんは日本語が喋れるってシフン兄さんから聞きました!」
ハルとAの祖母が日本人なので、小さい頃、2人はよく日本語を教えてもらっていたのだ。
(なるほど、ハルはシフン兄さんに色々話してたのね)
先日もここまで話していたのか、と思うことがあったのだが、これはまた別の機会に。
『こんにちは。』
Aが笑顔で日本語を話してくれたので、ドヒョンはイルカみたいな奇声をあげた。
『コ、コンニチハ!』
小さく顔の前で手を振るドヒョン。
『あなたが食べているものは何ですか?』
ドヒョンのお皿を指して言う。
『コレハ豚カルビデス。トテモオイシデス。』
お皿にはドヒョンの大好物の豚カルビ。
食べることに夢中になっているようなので、Aはさらっと言った。
『僕はドヒョンのことを可愛い可愛い弟だと思っています。』
その言葉をドヒョンは聞き取れなかったようで、
「今なんて言ったんですか?
聞き取れなかったです、もう一回!」
「ざんねーん、あれは一回きりでした。」
そう言うと、ドヒョンは唇を尖らせた。
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作者名:アサト | 作成日時:2019年8月23日 0時