【ころん】隣のケンカップルがうるさい【すとぷり】

あいつの方が悪い ページ6

・



『ってことが朝あったのですが如何お考えで？』

「Aの自業自得に一票」


昼休憩、里見君と売れ残ったサンドウィッチを食べながらころんの愚痴をぶつける。

里見君は、はい論破☆という感じで締めたが、なるほど訳が分からん。
まるで私が悪いみたいな言い方。どっちかと言うと理不尽で可哀想なの私じゃん？


「そりゃあ彼女が他の男と旅行するとか誰でも嫌じゃん？」


彼女、と言われると改めて違和感を感じる。
付き合ってはいるがカップルという響きに疎い私達。世間一般体でいう“そっちのリア充”にはほど遠い気がする。

『否、あいつ絶対私のこと彼女と思ってないよ…ペットくらいに思ってんじゃない？』


あれは彼女に対しての扱いじゃない。飼い犬に対しての扱いだ。いやもしかしたらそれ以下かも。

チラッと里見君の方を見ると、顔が歪んでいた。ぼそっと「あいつマジか」と呟いてたのはばっちし聞こえた。


「やっぱりころんの方が悪いかもしれん…」


『そーでしょ。』


「後で渇入れとくわ」と意気込んでいたので「五発くらい殴ってもいいよ」と承諾しといた。


*


「松下も来れるかー？」

勤務時間も過ぎたし、今日分のノルマは達成したので、帰る準備をしていたところ、部長に声をかけられる。

どうやら先月入社したばかりの新人君の歓迎会と称し、飲み会を開くらしい。多分部長が飲みたいだけ。


『あーっ、すみません。今日ちょっと予定が入ってまして…』

と、いうのは嘘。

昨日飲んだばかりでただでさえ頭痛いのに(さすがに飲みすぎた)今日も飲むとかマジ勘弁。

まぁ本当は明日休みだし、金銭的にも余裕はあったけど。普通に行きたくないというのが本音。


新人君が駆け寄ってくる。確かこの新人君、入ってまもないのにすごい働きっぷりらしい。


「あの、また今度、ご一緒出来たら嬉しいです」

なんだこのあふれでる母性本能。
そして襲ってくる罪悪感!!


『ｱ､ｳﾝ。また今度…』


私達あんま話したことないよね？人間出来すぎてらっしゃる新人君…

ー
たくさんのお気に入りありがとうございます！一日で200人とかえぐすぎて目から手が出ます！(重症)

意味不明事案→←朝からうざい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す