【ころん】隣のケンカップルがうるさい【すとぷり】

矛はソクサリ ページ17

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『いいの？ご馳走になっちゃって。せめて割勘…』


☆★○●で割勘か自腹かと思ってわりとガッツリ食べた私。
まさかの新人君が奢りますって聞かない事態に。


「僕が払いたいだけなので。それに、松下さんとご一緒出来ただけで嬉しいんですよ？」


今、全人類もしくは全宇宙の生命体が感じたことを私が代弁させてもらう。




どこぞの青ヤギとは大違いだ……。メェーー……。

その笑顔ばっちり120円だよ。もう腰痛治ったよ。刺身美味しかったよありがとう。


『じゃ、じゃあお言葉に甘えて…』

私も折れるしかないっていうーーっ！！


新人君は爽やかスマイルで「どうぞ甘えてください」と言った。

…なんで独身なのこの人(さっき聞いた)


*


『じゃあ…さよなら？かな』


新人君、基黄山るぅと君とお別れ。

るぅとって名前可愛い。数学の時間いじられそうだけど。
顔はばりくそイケメンなんだけど声がどうしたお前可愛いぞって感じの人。


「あっ、ま、松下さん！」


パシンッと腕を掴まれる。いやほんとはもっと優しかったけど。

驚愕して後ろを振り向くと、なんか下を向いてボソボソ言ってるるぅと君。え、何ぃ〜〜。

「るぅと君？」と言うと瞳孔が開いたと思ったらはっと腕を離して胸の前で手をブンブン振る。


「ご、ごめんなさい！何もないんです！もっと一緒にいたいなって思っただけで……
すみません！それじゃさよなら！」


流れるように爆弾を落とすとピューーーーーンと風のように去っていった。


『え、えぇ……？』


この行き場のない手をどうしろと……

*


『ただいま』


しーーーーーーーんと静まり帰った家。寝てるのかな？今めっちゃ9時だけど。……めっちゃ9時ってなんや

一応しのび足でリビングまで行くと、机に突っ伏して寝ているころんが「んっ、ん〜」と言いながら起き上がる。


えっ、気配で起きたのこいつ？忍びやれよ…。


「ん…松下じゃん。おかえりぃ…」


ぽっぽっと周りはお花畑のようなしゃべり方。


『………お前酒飲んだな』

「ん〜…？ちょっとだけだよぉ。」


机の上に1,2…6本散らばった金○。


堂々と嘘をつくんじゃないよ…。

酔ってません。→←マジ可愛気ない

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