【ジェル】王子達に好かれてしまった【るぅと】

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「良いなぁ、A。ジェル君に話しかけてもらってー！」


『良かないよ…女子の視線怖い…』


あれから、“ジェル君に話しかけられた人”としてわりと有名になってしまった。

(やったよ母さん！念願の人気者になれたよ！こればかりは望んでないけどね！)

そしてただいまお昼休憩中！
何故か女子の皆さんからチラッチラッて感じで見られてる！何事！



『そんな、ちょっと話しただけで恨まれるレベルになるとか聞いてない…王子なめてた。』


「ばっかだなぁ。
今のご時世、この学園で王子達好きじゃないのAとヲタさんくらいだよ？

知ってる？王子を守る会議でAちょっとした有名人なんだから。」


『なにそれこわ』



そもそも王子を守る会議って何？

王子も自分の身くらい自分で守るでしょ多分



はぁ。


**


放課後、結構暗くなってしまった頃。
私は走っていた。


(いっけね☆教室に忘れ物しちゃったああ！！)


暗いから頑張って走っております私選手！頑張れ！！ついた！！(早)


そして教室のドアを…開けたい…のですが…


(え、なんか聞こえる)



幸いドアの隙間があったので、そこから覗く感じで見る。





思わずあとずさる。




中では、朝の王子と女子生徒が、結構深めのキスをしてた。



(待って何々、怖い怖い怖い！！

え、なんで！？私教室間違ってないよね！？)


そう思い、札を見る。

1年2組。あってる…！



いやあってる！じゃないよ！！
入れないじゃん！入れないじゃん！！
私忘れ物取りいけないじゃん！！



私が動揺してると、向かい側のドアにぶつかって、ゴンッと音をならしてしまった。

何やってんの私ーーっ！！！



王子は私がいる方をチラッと見る。

あー絶対目あったよ辛い助けてさようなら



そう思ってダッシュでその場から逃げた。
ストレスで胃に穴空くわまじで。




途中、もう一人の王子に会ったけど知らんことにしよ。
王子おもっきし教室行ってたけど知らん。私何も見てない！

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