とある下っぱの想い ページ43
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「ころちゃん、なんか元気無くない?」
『…そうでもない。』
巡回中、莉犬君にそういわれる。
分かってる、自分でも調子が悪いっことくらい。
さっき、Aちゃんと一緒に3組に行ったとき。
明らかに、僕とるぅと君とじゃ、扱い、というか反応が違った。
Aちゃんがるぅと君と嬉しそうに話しているとき嫉妬したのは、Aちゃんが顔を赤くしたことにモヤモヤしたのは、
僕が、るぅと君のことを羨ましいと思っていたからだ。
あのとき、Aちゃんの隣にいるのがるぅと君じゃなくて僕だったらって。
Aちゃんの好きな人が、僕だったらって。
そこまで考えてようやくはっきりと分かった。
僕、Aちゃんのこと好きなんだ。
これまでイライラしたりモヤモヤしたり、そしてドキドキしたのは、
Aちゃんのことが好きだったからなんだって。
「今、何考えてるか当ててあげよっか。」
莉犬君が、身をこちらに向けて言った。
僕は適当に「へー。」と。
「Aちゃんのこと、でしょ?」
一瞬、驚きで立ち止まる。
絶対、当てられるわけないって思ってた。
『え、…なんで?』
僕がそういうと、莉犬君は「おっ、正解?」と言って飛び跳ねて喜んでいた。
その後にしし、と笑って、
「だってころちゃん、Aちゃんのこと大好きじゃん。知らないとでも思った?見てたら分かるよ!」
また驚いた。
僕自身、Aちゃんが好きと気づいたのが今さっきなのに、この人はずっと前から知ってそうだ。
僕ってそんなわかりやすいの???
「で、言わないの?Aちゃんに。」
言わないの、って…
告白しないのかってことだろうか。
『どうしようか、悩んでる。
僕が言ったら、Aちゃんに迷惑かかるきがしてやだ。
それに、この関係が壊れちゃうのも怖いし』
ドラマでよくある「君が幸せならそれでいい。」ってやつ。
絶対自分が幸せのほうが良くない?って思って見てたけど
いざそういう場面になると、こんな感じなんだね。
「…まぁ、ころちゃんがいいなら、それで良いけどさ。
俺はほら、「行かないと後悔するんだからな〜!」とか言えないし。まだ、そういうのがどんなのかも分からないから。
でも、本当に、本っ当に、ころちゃんはそれで良いの?後悔しない?」
『…うん。』
君が幸せなら、それで。
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ちか様っ! - ガチめに好きでしゅ (2020年5月20日 0時) (レス) id: 977c93c278 (このIDを非表示/違反報告)
ひま - 今日学校で友達におすすめされて見に来ました、、、、、、、、メッッッッッッチャオモシロイデス (2020年1月27日 15時) (レス) id: 82a3dc44be (このIDを非表示/違反報告)
あゆ。(プロフ) - 恋花レンカさん» コメントありがとうございます!そして返信遅くなって申し訳ないです;;キュンしていただきありがとうございます(?)!!尊敬だなんて…!!わわわもったいないお言葉です…嬉しいです! (2019年12月26日 7時) (レス) id: 60e39cad9d (このIDを非表示/違反報告)
恋花レンカ - るぅと君の行動にいちいちキュンとしてしまう...脳が機能しなくなりました。こんなに素敵な作品を作れる作者様、尊敬します! (2019年12月1日 19時) (レス) id: 8916eccc14 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ。(プロフ) - たるますちっくさん» コメントありがとうございます!そ、そんな…!いんむの呪いにかかっちゃったんですよきっと!!(うるさい)なので私と一緒にちょっと焼いてかない?しましょう!!(くそ) (2019年11月2日 21時) (レス) id: 60e39cad9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆ。 | 作成日時:2019年10月14日 11時