命こそ愛ほしい。【文スト】

　　命こそ ページ37

まず初めに、私の前職について話しておこうか。


　当然、前職は「普通の医者」だ。


　当時も本当に楽しかった。


　患者と一緒に駄弁って、やらかして先輩に叱られて。


　田舎の小さな病院で、いつも平和だった。




　あるとき、少年がどこか高いところから落ちたらしく、救急車で救急搬送されたことがあった。


　とてもこの小さな病院で治せる怪我ではなかった。


　大きい病院に移すことになった。


　しかし、運悪く、どこの病院も空きが無かった。


「ここで治療するしかない」


　当然、医者の全員が手術を心得ていないわけではなかった。


　ただ、今まで大きな事故や病気が無かったために、"実践出来なかった"のだ。




「A」



　先輩に名前を呼ばれた。


　直感した。


　私がこの手術を担当することになるんだろうと。




　手が、足が震えた。


　視線と重圧(プレッシャー)が体を蝕んでいく。


　手に持つメスが肉を切り裂く。



　溢れ出てくる血液に、眩暈がした。






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更新サボってて、

すみませんでしたああああ

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