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「ごめんなさい、すぐ帰りますから、、。」
急いで立ち上がろうとすると、何だかふわっとして、足に力がうまく入らなくて、
地面に倒れてしまう、ということに気づくのに時間はあまりかからなかった。
ぎゅっと思わず目をつぶるけど、想像していた地面に倒れた時の痛みは来なくて、
代わりに温かい腕の中に包まれた。
彰「あっぶね、、、。」
「、、、ごめんなさい。」
彰「ごめんじゃなくて、ありがとう、でしょ。」
「、、、ふぇっ、、、。」
彰「え、ちょっ、どうしたん??体調悪い??おなか痛い??」
さっきまで一人ぼっちで、体調も最悪で、ほんとにつらかったのに、
ちょっと彰吾くんが助けてくれただけで、馬鹿みたいに安心しちゃって、
これまで色々考えていたことなんか全部吹っ飛んで、
ああ、私この人が好きだってことばっかり頭に浮かんで、
おまけにゆるゆるの涙腺は崩壊した。
「ふぇ、、、グスッ、グスッ、、、。」
彰「んっ、とりあえず家帰ろか??なっ??」
彰吾くんの言葉に、うんうんとうなずくと、
彰「んっ、背中乗って。」
かなり躊躇したが、正直立つのもままならない状態で歩いて帰るのは困難だろうと、あまり働いていない頭で判断し、大人しく背中に体を預けた。
一度緩んでしまった涙腺はそう簡単には元に戻ってくれなくて、自分でも意味が分からないくらい涙が溢れて止まらない。
彰吾くんはそんな私に特に何か尋ねるわけでもなく、黙って私をおぶって家までの道を歩いてくれてる。
「しょうごくん。」
彰「ん?なに?」
「ありがとう。」
彰「どういたしまして。」
「しょうごくん。」
彰「だから、何って?(笑)」
「、、、れんらく返さなくてごめんなさい。」
彰「うーん、、ちょっと寂しかったけど、広い心で許す。」
「ふふふ、ありがとう。」
彰「これからはちゃんと返信するって約束する?」
「、、、うん。」
結局、私の『彰吾くんとはもう連絡を取らない』という決め事は守れそうにない。
私は彰吾くんという『友達』を失いたくない。
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ゆ。(プロフ) - とっても面白かったです!続きを楽しみにしてます!(^-^) (2021年11月20日 18時) (レス) @page24 id: e7acb72299 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ(プロフ) - とても面白くて、続きが気になります!更新待ってます! (2021年8月5日 17時) (レス) id: 5f0c5f89b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミサミサ - 更新頑張ってください!応援してます!(^w^) (2020年4月30日 22時) (レス) id: bbfb96cd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽむゆん | 作成日時:2020年4月24日 17時