お友達はじめました。【山本彰吾】

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山本彰吾side


今日は仕事が思ったよりも早く終わりそうだ。


ここ最近はなんだかんだ忙しかったから、早く帰れてシンプルに嬉しい。


Aちゃんとはあの日以来ちょくちょく、しょうもないことで連絡取り合うくらいの関係になっている。


でも、その何でもないことを話せる相手ができたことは結構大きかったみたいだ。


健太にも「やましょー、何かいいことでもあったの？」とか聞かれちゃうくらい態度に出てたみたいだし。


いいことあったかって聞かれればそうなのかもしれないなぁなんて思いながら、


彰「う〜ん、新しく友達ができたんよ。」


と返すと、健太は「え〜、そうなん。」と気のない返事が返ってきた(笑)


ちょっとすると予想通り仕事は早く終わった。


誰かとごはん食べに行ったりすることもできたけど、なんかそんな気分でもなくて、そのまま直帰。


かといって家でやることあるわけでもなく、グダグダ過ごしていたけど、


ふとAちゃん、いま何してるかなとか、ちょっと気になったり。


突然電話なんかしたら迷惑かな、そもそも電話とかしちゃっていい関係なのか？


う〜ん、悩んでも何も始まらないし、とりあえずかけるだけかけてみるか。


そう思い電話をかけてみたはいいものの、、、出ないし。


忙しいんかな？こんな時間まで仕事なんかな？


なんか、考えれば考えるほど、声聞きたくなってきてしまう。


もう1回かけてみるか？ちょっとしつこいかも、、、。


そんなことを考えていると、電話が鳴って、まさかのあっちからかかってきた。


とりあえず電話に出ると、何かあったんですか？なんて言われちゃって、


特に何もないんだけどねって伝えると、今日はAちゃんが話したいことが多かったみたいで、


色々話をしてくれて、ころころ変わる声のトーンで今ちょっと楽しそうだなとか、これはちょっと嫌だったんだなとか、すごくわかりやすくて聞いてて飽きない(笑)


でも、結構遅い時間なのに、今から一人で家まで歩くとか、ちょっと危機感足りなくない？


割と抜けてるところありそうだし心配だなとか考えて、


これからも夜遅くなる時あったら電話してとかいったりしちゃって、


なんだかちょっと俺らしくない気もする。


でも、それくらいAちゃんのこと心配で、


この気持ちがすでに友達に抱くものとは少し違うってことは、


まだ気づいてないふり。

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