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山本彰吾side
今日は午前で仕事が終わって、Aちゃんの家で夜ご飯を一緒に食べる予定だったんだけど、
仕事で思わぬトラブルがあって、予定の仕事が終わった後に、予定外の会議行かないといけなくなったりしてしまって。
現在会社の前にいます。時刻は午後8時。完全に遅刻です。
約束の時間は午後7時だったから、もうすでに1時間は遅刻しているわけです。
一応、遅れるって連絡はしたんだけど、さすがにここまで遅刻するとは思ってないだろう。
とにかく急いでタクシーに乗って、Aちゃんの家まで向かう。
怒ったりしてるんかな、なんてタクシーの中で考えたりしていた。
なんだかんだ彼女の家についたのは午後9時前くらいになってしまった。
彼女のアパートの入り口で申し訳ない気持ちが積もりに積もった状態で、インターホンを押すとすごい勢いで
「彰吾くん!?」
という声とともにドアがすごい勢いで開いた。
彰「遅れてごめん。」
と一言だけ言うと、
「よかったぁ、、、。」
という一言の後、Aちゃんのほうを向くと、
驚くことに彼女の瞳には涙がいっぱいにたまっていた。
彰「ごめん、かなり遅刻しちゃって。怒ってる?よね?」
「怒ってます。でも、遅刻したことに怒ってるんじゃないです。」
彰「えっ?じゃあ、なんで、、」
「、、、れんらく、、、。」
彰「連絡??」
「返信もないし、既読もつかないから、どこかで事故とかに会ってたらどうしようと思って。」
え、それってさ、、
「心配したよ、、。たくさん、、、。」
Aちゃんは俺が遅刻したことに怒ってるわけではなくて、連絡が何もなかったから心配だったってこと?
確かに少しでも早くAちゃんの家に行くことばっかり考えてて、スマホ全然見てなかった。
そうするとAちゃんは笑顔を作って、
「とにかく、彰吾くんに何もなくてほんとによかったです。」
なんて言うから、本当に申し訳ないことした。
とりあえず、家に入れてもらったんだけど、ご飯も食べずに待ってていてくれたみたいだ。
ふとスマホを確認するとAちゃんから何通か連絡がきていて、内容も俺のことを心配して送ってくれたんだと思われるものが大半だ。
何だかさっきは涙をこらえて笑顔を作るAちゃんを見て、無性に抱きしめたい衝動にかられた。
でも、俺たち「友達」だから、それって多分しちゃいけないことだよね?
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ゆ。(プロフ) - とっても面白かったです!続きを楽しみにしてます!(^-^) (2021年11月20日 18時) (レス) @page24 id: e7acb72299 (このIDを非表示/違反報告)
ユラ(プロフ) - とても面白くて、続きが気になります!更新待ってます! (2021年8月5日 17時) (レス) id: 5f0c5f89b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミサミサ - 更新頑張ってください!応援してます!(^w^) (2020年4月30日 22時) (レス) id: bbfb96cd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽむゆん | 作成日時:2020年4月24日 17時