お友達はじめました。【山本彰吾】

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最初は死んでるかと思ったけど、生きてるみたい。


声をかけるときに、少し肩を触って分かったこと


雨に打たれてびしょ濡れで、


どうやらかなりの高熱みたいだ。


とりあえずこのままではいけないと思い、


なんとか私の家の中まで運び込んで、


頭とか顔とかタオルで拭けそうなところは拭いてあげた。


ここからが問題なんだけど、服濡れたままはまずいよね、、、


着替えてもらわないと、、


男性用の服といえば、お兄ちゃんが何故かうちに泊まったときに置いていってしまったスウェットがあったはず。


こんなときに役に立つとは、、、


「あの、濡れたままだと風邪悪化しちゃうと思うので、着替えてください。」


「大丈夫？着替えれそうですか？？」


「ん、、きがえる。」


小さい声だけど、なんとか反応してくれて、


どうやら着替えてくれるみたいだ。


と、ここで普通に私の前で服を脱ぎ出した彼。


こ、、、これはみてはいけないと思い、


彼が見えないように後ろを向いて待機することに。


数分経っても反応がなくて、、


どうしたのだろうと思い振り返ってみると、


着替えおわって力つきてしまったのか、


そのままソファーで寝てしまっていた。


うーん、、、今日はここで寝てもらうしかないか、、


とりあえず、彼の濡れた服を洗濯にかけて、


家にたまたまあった冷えピタを彼に貼り、


ブランケットを彼にかけた。


彼の熱はどうやら下がる様子はなく、


寧ろ上がっているみたいだ。


時折苦しそうに眉を潜める姿を見ていると、何だか胸が痛んだ。


彼は何故こんなところで雨に濡れたままの姿で居たのだろうか。


気になることは多いけど、取り敢えず少しでも早く回復してくれることを願うばかりだ。

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