～小さな世界～【永瀬廉】２ (ページ35)

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番外編ページ35

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しばらくして廉の表情が

徐々に緩み始めた。

申し訳なさや

嬉しさ、驚きといろんな感情を

噛み締めるように瞼をギュッと閉じて上を向く廉。

そして、

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永瀬『てか、…先にすんなよ。』

「ん？」

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廉は耳を赤く染めながら

私の顔をじろりと見つめて

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永瀬『ちゃんと俺から言うから。』

「……」

永瀬『…プロポーズ。』

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鼻の先を指でかきながら

照れたように笑う廉。

でもすぐに

廉は真面目な表情へと変わり、

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永瀬『……その時まで、待ってて。』

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「…ふふ、…分かった。…待ってる。」

永瀬『…うん。』

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こんな喧嘩も

たまにはあっていいかもね。

案外、

本音ってこういう時に出てくるものでしょ？

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永瀬『俺と一緒に帰ってくれますか？…』

「…ふふ。…はい。」

永瀬『んふふ、…ん。』

2人はこうしてまた距離を縮めて

見えない未来に向かって

手を繋ぎ歩いていく。

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不器用でいい

間違っててもいい

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永瀬『そういえばさぁ』

「んー？」

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決して、

この手を離さなければ

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永瀬『彼氏居る事、言ってへんの』

「え？誰に？」

永瀬『職場に。』

「ん？言ってるよ？数名には。」

永瀬『……なるほどな』

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2人の幸せが

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永瀬『…岸にも言うとけよ。』

「ふふ、分かった。」

永瀬『…ん。』

ちゃんと待っているから

- end -