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永瀬『バレた？』
「…はい。」
ベットにお尻だけ乗せて横に座る永瀬さん
その前に私は立ち、正直に報告をする。
「…キス。…してる所を見られたとか…なんとか」
永瀬『あいつに？』
「……うん。」
永瀬さんは私の両手を取り
優しく包み込む。
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永瀬『あいつ、なんか言ってた？』
「ううん。…多分海人は、大丈夫。」
永瀬『……』
「海人は信用できるし、他にバラされる事は」
永瀬『…Aは、そいつのなんなん？』
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「…ん？」
眉間にシワを寄せて
何かに耐えるような顔をする永瀬さん。
優しく握られていた手は
やがて強く握り締められて、
「なにって…」
永瀬『Aは俺のやろ？』
「……？」
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突然、腰に腕を回される。
すると同時に永瀬さんのお顔が
私の胸元に埋まり
「…ちょ」
永瀬『……簡単に触られんなよ。』
「……」
恥ずかしい体勢と、
永瀬さんの言葉が頭を交差して
よく分からない感情になる。
だけど、
無意識なのか
それともわざとなのか
永瀬さんは顔を更にこちらに押しつけてきて
私の身体をギュッと抱き寄せる。
「…永瀬さんってば」
永瀬『なに？』
「何をして」
永瀬『彼氏じゃないと出来ひん事してる』
「……っ！！」
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「…もしかして」
永瀬『……』
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私は
永瀬さんのゆるふわな金色と黒が混ざる髪を
優しく撫でながら、恐る恐る聞いてみた。
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「…妬いてるんですか？」
永瀬『……』
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すると私の胸元に埋まる永瀬さんの顔が
コクッと、小さく頷いた。
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しかもその対象が、
「…海人に？」
永瀬『……』
「あの、…海人に？」
永瀬『呼び捨ても、なんか腹立つ。』
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あらま。
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永瀬さんが妬きもち。
あの永瀬さんが、妬きもちを。
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私は顔が見えていない事を利用して
声を押し殺して喜びを表した。
永瀬『…なに笑っとんねん』
「…あ、…あれ、」
永瀬『…んふふ。』
すぐにそれはバレてしまったけど
でも、素直に嬉しかった。
だって
それだけ永瀬さんは私を
「…可愛い過ぎます、永瀬さん。」
永瀬『……』
好きだって事なんでしょ？
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年10月23日 20時
