～小さな世界～【永瀬廉】２ (ページ33)

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番外編ページ33

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私は今、1人渋谷のカフェに来ていた。

「…はぁ～」

廉と初めて喧嘩をした。

お互い休みの日に

別々で過ごすなんて事も初めて。

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昨夜、

お風呂から上がると

廉の表情は明らかに怒っていて。

『他の男に隙見せてたんちゃう？』

『別に行けばええやん。そいつと飯。』

そうは言いながらも

廉は不安そうな顔をして私の手を握り離さなかった。

その後廉は

私を無理矢理＿＿

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でも、別にそこじゃない。

怒ってる理由はそこじゃないんだ。

もっと私を信用して欲しいの。

廉の事が大好きなのに。

廉以外、全然興味無いのに。

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～♫

すると、

着信画面に“永瀬廉”と表示される。

私は一度躊躇したものの、

ゆっくりと手を伸ばし

携帯を耳に当てた。

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「…もしもし」

永瀬『…どこ』

「…カフェ」

永瀬『どこのカフェ？』

「渋谷」

永瀬『迎えに行くから、そこで待ってて。』

「……」

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なんともあっさりとした電話で終わり

私は携帯をギュッと握り

大人しく廉をカフェで待つ事にした。

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しばらくすると

少し気まずそうにしながら店に入ってきては

私の前の席に黙って座る廉。

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永瀬『怒ってる…よな。』

「怒ってる。」

廉は恐る恐る私の手を握りながら

真っ直ぐにこちらを見て、

永瀬『…昨日はごめん。』

キュルキュルな瞳を私に向けながら言った。

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嘘。

実はもう怒ってなんかない。

廉になんて言えば信じてもらえるか

ずっと考えてた。

廉の不安はどうすれば無くなるのかと。

そんな事を考えている間も、

廉の顔が見たくて声が聞きたくて

私も、とことん廉が好きだなぁと

改めて実感したりもして。

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「…廉しか、興味ないもん」

永瀬『…うん』

「隙なんて、見せてない。」

永瀬『…そやな。言い過ぎたごめん。』

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廉は

深い溜め息を吐きながら

自分の首を触り険しい顔をする。

そして、

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永瀬『俺、自分に自信ない。』

「……」

永瀬『…好かれる要素全くないし』

と言って廉はついに下を向いてしまった。

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すぐに私は

そんな事ないよ、と言いかけたその時

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永瀬『でもAは離したくないねん』