～小さな世界～【永瀬廉】 (ページ29)

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29 Kaito side ページ29

kaito side…

『…そんな殴るような人はこの病院に、』

永瀬『そんなんええから』

『……』

とても凄まじい圧だった。

目で殺されるかと思った。

だからって理由じゃないんだけど

思わず俺は、

.

『意地悪する人も居るんだよ…』

永瀬『……』

『A、真面目だから。』

なんだかその圧に負けて

この流れで色々と口を滑らせる。

『看護師の中でも上下関係は厳しいから。

それにちょっとでも歯向かうと、理不尽な事でも

謝らないといけない環境だったりするんだよ。

Aは、それにちょっと反抗しちゃっただけ。』

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まぁ、平手打ちは俺もちょっと許せないけどね。

いくらなんでも、やり過ぎ。

勢いでやってしまったにしても、大人げない。

.

永瀬『そいつここ呼んで。』

『…はい？』

でも、俺はちょっと軽率だった。

.

.

永瀬『早よ、呼べ言うてんねん』

『…っ！！』

.

知らなかった。

永瀬さんのAに対する想いが

ここまで来ていただなんて。

本気だった。

目がマジでガチで血走ってた。

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『…それは出来ません。』

永瀬『なんで？』

『永瀬さん、…なんか人殺しそうだもん。』

永瀬『…は？』

.

なんかもう刃物とか

平気で振り回しそうだもん。

俺、事件に巻き込まれるのやだ。

血を見るのもやだ。

警察に取り調べとかされるのもやだ。

面倒臭いし、てか

永瀬『お前がやったん？』

『…はぁ！？』

ちょ、なんでそうなるの！

『待って本当やめて？俺はAの同期！仲間！』

永瀬『じゃあ早よ連れてきて。』

『…もぉ～、なんでこんな事に…』

永瀬『口滑らしたんはお前やろ。早よして。』

.

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マジで言ってんのぉーー…

てか、

この人めっちゃ喋るじゃーん。

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