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「…ほぉえ?」


永瀬『なんや…その反応。』


「…えっ…」






“だから言うの嫌やってん…”

と今度は項垂れるように

廉は下を向いてその場にしゃがみ込む。






永瀬『…俺が泣きたいくらいやわ、…ほんま。

冬休みは毎日会えると思ってたのにさ

2泊3日しかせぇへんとか言うし。

お前が泊まるホテルも1人部屋やし、

めちゃくちゃお前の親に警戒されてるし俺。』






冬休み、私達の計画だと

廉の家にお泊まりさせてもらい

冬休み全てとはいかないにしても

沢山廉と過ごせると思っていた。






しかし

私達はまだ高校1年生






過保護な私の親が

彼氏と毎日寝泊まりなんて事を

許してくれるはずもなく。






幼馴染だった廉が

彼氏となると急に厳しくなってしまった。

特に、…パパ。






永瀬『…だから俺、デートプランとかも

めっちゃ考えてきてんで?…それやのに

…なんかメイクとかして可愛いなってるし…

その顔で学校通ってるとか言うし…』






.






廉の口は止まる事なく

溜まっていたものを全て吐き出すように。






永瀬『だから、…似合ってへん。

って言うたら辞めてくれるかなぁ。

くらいの気持ちで言うたら、なんか怒られるし

挙げ句の果てには泣かれるし…

俺から走って逃げようとするし…』






.






私も同じように廉の前にしゃがみ込む。

下を向いた廉の顔を両手で持ち上げると

不貞腐れた表情で私を見つめる。






.






「…私も今日の為に、頑張ったんだもん。

少しでも、…廉に可愛いと思ってほしくて」






廉の不貞腐れた表情は

みるみるうちに解けてくる。






「…似合ってないなんて、傷つくよ。」


永瀬『……』






次に子犬のような目をして

私を真っ直ぐに見つめてくる。






そんな可愛い顔で見つめられたら

もう怒れないじゃん。






永瀬『…ごめん』


「……許す。」






少しだけ間を置いて

お互い、照れ隠しのように笑い合う。






.






.






涙で濡れた頬に引っ付いた私の髪。






それを廉の指がすくい

優しく微笑みながら廉は

そのまま私の耳にかけてくれた。






そのさりげない行動に

私の心臓は大きく跳ねる。






.






廉の片手が私の頬を優しく包み込み






永瀬『…泣き虫。』


「……廉が悪いもん。」


永瀬『…んふふふ』






そのまま柔らかい唇と重なった。






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設定タグ:永瀬廉 , 平野紫耀   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ayu | 作成日時:2020年10月8日 14時

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