～幼馴染と私～【永瀬廉】２ (ページ23)

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“着いたよ”

東京に着き、

ひとまず廉にメッセージを送る。

コロコロとキャリーバッグを引きながら

出口へと向かっていると、

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『A』

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心地よく鳴り響いた

愛おしい声。

その声をする方へ

私はゆっくりと振り返ると、

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永瀬『A！』

大きく手を広げながら

こちらを見て優しく笑う廉の姿があった。

どんな顔をして会えばいいかとか

緊張して話せるのかなとか

いろいろ考えていたけど、

もうそんなの一瞬で吹き飛んだ。

私はキャリーバッグをその場に置いたまま

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「れぇーーーーーーん！！！」

永瀬『っ！！』

思いっきり廉の胸に飛び込んだ。

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「…廉！」

永瀬『…んふふ、A久しぶりやな。』

「…うん。」

空港のど真ん中

廉は恥ずかしげもなく

私をギュッと強く抱きしめてくれた。

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永瀬『会いたかった。』

「…私も会いたかったよ。」

毎日電話した。

会いたいね、と毎日言い合った。

その度に早く早くと、この日を待った。

永瀬『……』

「……」

抱きしめていた身体がそっと離れた瞬間

ふわりと廉の懐かしい匂いがした。

私はそれだけで、

胸がいっぱいだった。

廉は少し背が伸びていた。

ちょっとだけ身体もガッシリとしていた。

でも、相変わらず胸板は薄くて、

なんだか安心した。

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永瀬『…A、化粧してるやん。』

「…うん。ま、まぁね。」

永瀬『ふ～ん。』

そう言って廉は私の頬を指で撫でる。

私も照れるように廉から少し目をそらす。

だけど少しだけ不満そうな顔をする廉に

私は首を傾げる。

永瀬『…メイクして学校行ってるん？』

「うん。最近、友達に教えて貰ったんだ！」

永瀬『……。』

廉の眉間にしわが寄る。

そのまま私の頭の後ろに手を移動させ

ゆっくりと目を伏せた廉の顔が近づいてきて、

チュッと軽いキスを落とされる。

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廉の表情と行動が合っていない。

その矛盾に

私は目をまん丸にして驚いた顔をすると、

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永瀬『似合ってへんで、お前それ。』

「……。」

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