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永瀬『…危なぁ』
「もぉ、ヒヤヒヤさせないでよ!」
平野『早く!お前ら走んぞ!』
ギリギリセーフで廉は壁を飛び越えた。
スリル満載の脱走劇。
その後はとにかく走り続けた。
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平野『ブッ…アッハハハハハ!…やべぇ面白過ぎ』
「ハハハハッ…笑いが止まんない…ハハハッ」
永瀬『泣いたり笑ったり忙しいなぁ、お前ら』
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何故かサングラスをかけて
必死な形相で走る私達はとてもシュールだった。
私は涙が出るほど笑った。
そんな私を見て廉は、
永瀬『……』
「……」
紫耀には見えないように手を差し出してきた。
私もこっそり差し出された廉の手を握ると
嬉しそうに前を向いてそのまま走り続けた。
でも、
平野『ああーーーー!お前ら!』
永瀬『…んふふ、すぐバレたやん』
「ふふふ…」
すぐに紫耀に見られてしまった。
お前らなんなの!?
と紫耀はちょっとだけ拗ねた顔をした。
「紫耀。」
平野『…ん?』
「紫耀も、繋ごーよ。」
永瀬『は?』
私の差し出した手を、
え、いいの?
と紫耀は一瞬戸惑いながらも優しく握ってくれた。
永瀬『お前ら、離せ!』
平野『いいから廉、もっと早く走れ!』
「ふふふ、廉早く!!」
永瀬『もぉーー!…なんでなん。』
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夏の夜道に
キラキラと輝く刹那
一切の曇りもない青春が広がっていた
喧嘩をして、仲直りをした。
不安と幸せを共有した。
沢山泣いて、沢山笑った。
いつの間にか生まれた想いに気が付いて、
相手の為にそれを秘めた。
少しずつ大人になって、
距離感が分からなくなった。
失敗して、反省もした。
恋を知って、失恋を知って、
そして愛を知った。
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永瀬『紫耀、お前あとで覚えとけよ。』
平野『幼馴染としてじゃん。ムキになんないでよ』
でも、まだまだ知らない事ばかり。
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私達の物語は、
永瀬『A、俺のこと好きであってる?』
「ふふふ、…好きだよ?」
平野『え、待って待って。俺は?』
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「2人共、大好き!!」
永瀬『ちょ、だるいってマジで…』
平野『ハハハッ、そろそろ廉が拗ねるぞA』
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これからもずっと
続いていく__
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作者名:ayu | 作成日時:2020年10月8日 14時