～幼馴染と私～【永瀬廉】 (ページ38)

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バッシャーーーーーン！！

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永瀬『フッ、ハハハッ！！』

「……ちょ、もぉ！！今本気で投げたでしょ！！」

まだ海の浅い所。

私が何度浜辺へ逃げようとしても、

永瀬『…逃げんな！』

「ねぇ！！ちょ、本当やめてってば！！」

後ろからすぐに追いかけられ

廉の腕が、私の腰に巻きついて

そして、そのまま一気に海へ投げ倒される。

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「…ふふふふ、もぉ最低！！」

永瀬『アハハッ、ちょっと喜んどるやんけ。』

「…はぁ！？喜んでるわけないでしょ！」

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そして一方紫耀は、

平野『ねぇ！俺、魚見つけたぁ！！見てみて！！』

永瀬『んふふ、紫耀また捕まえたん！？』

平野『今日のご飯、これにしよ！』

「嫌だよ、そんなの。」

海に潜り込み

名前も分からないような魚を

手で鷲掴みというワイルドな遊びで1人楽む。

何度か廉に投げ倒されたりして

もう私も廉もヘトヘトだし

紫耀は本格的な素潜りが始まっちゃうし。

まっ、これも毎年恒例なんだけど。

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「…寝そう。」

永瀬『…んふふふ、分かる。』

そして、

太陽の光をもろに感じながら空を見上げて

浮き輪でぷかぷかと浮いているだけの静かな時間も。

私の隣で廉も、

同じく浮き輪で寝そうになりながら浮いている。

瞼を閉じると

水の弾く音だけが耳に届き、なんだか不思議な感覚。

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「…紫耀はどこ～」

永瀬『んふふふ…さぁ。深海ちゃう？』

「ふふ、…深海。…想像したら笑えるね。」

永瀬『あいつ深海魚捕まえてきたらどうしよ。』

と、

くだらない冗談で笑っていると

不意に手を握られる。

「……え、なに？」

永瀬『いや、お前が流されんように。』

「…あー、なるほどね…」

なるほどかどうかは分からないけど、

私は自然と繋がれた手を握り返した。

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永瀬『……手ちっさ。』

「…うるさいよ。」

永瀬『ふふ、こんなんやったっけお前。』

廉にじろじろと見られる自分の手が

妙に熱くなってくるのが分かる。

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なんか最近の私、変なの。

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