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永瀬『また焼けるわぁ俺』
平野『廉いつもそれ言うけど年中一緒だよ?』
永瀬『お前どういう意味やそれ。』
賑やかな2人に挟まれて座る電車の中。
これから私達は海に行く。
平野『ずっと地黒だから、』
永瀬『おい、やめとけ。』
相当楽しみにしていたのか
いつも以上に口数が多い紫耀と廉。
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あれから私達は
また普通に話せるようになった。
実はあの公園で
想像以上に2人はやり合ったみたいで、
廉曰く、“紫耀に殺されかけた” らしい。
まぁでも、とりあえず良かった。
また3人でこうして話せるようになって。
ほんと
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永瀬『お前、大人しいな。』
「へっ!?」
廉が不思議そうに
私の顔を覗いて見てくる。
「…別に普通よ。」
永瀬『いや普通ちゃう。』
「普通だってば。」
普通、…ではない。
なんなら家を出た時から
ずっとムズムズしている。
それは服の下に着ているビキニのせい。
着心地が違和感でしかなく
さっきから全然落ち着かないのだ。
それにこの姿を見られた時の2人の顔が
もう想像出来すぎて…怖い。
特に廉は
ダハハハーーー!!!
っと私に指をさしながら大きな口をあけて笑う。
絶対そうに違いない。
「…廉のせいだよ。」
永瀬『は?なんでやねん。まだなんもしてへんやろ』
平野『おい。…まだって、何する気だよ廉。』
はぁ、ほんと気が重い。
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永瀬『お前、そういえば水着買ったんやろ?』
タイミングが絶妙過ぎて
私はビクッと肩が上がる。
永瀬『どんなん買ったん?』
「…んーーー、シ、シンプルな…やつかな?」
永瀬『シンプルなやつって何よ?』
「…シンプルはシンプルだよ。」
しつこいなぁ。
もう、見たら分かるから。
永瀬『ビキニ?』
「………」
平野『………』
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あ、バレた。
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永瀬『え、マジ?』
平野『………』
廉は自分の顔を触りながらニヤニヤ
紫耀は急に窓の景色に目線を置いてニヤニヤ
「…もう帰りたい。」
永瀬『は?絶対帰さんで。』
平野『あー、楽しみ。あっ、海がだよ?海がね。』
永瀬『やばい、くそテンション上がってきた俺。』
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はぁ。…やだやだ。
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作者名:ayu | 作成日時:2020年9月29日 20時