～幼馴染と私～【永瀬廉】 (ページ2)

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誰かさんのお陰で

“永瀬”と書かれた体操服を着て帰る羽目となった私は

未だ膨れっ面。

永瀬『まだ怒ってんの？』

「ねぇ、紫耀。コンビニでアイス買おうよ！」

永瀬『…めんどくさ、お前。』

「…はぁ？」

顔を歪ませながら

気怠そうに歩く廉と、

平野『いやいやお前らの間に挟まれてる俺！』

「……。」

平野『こっちの方が面倒くせぇわ。』

“早く仲直りしろ。てか廉が謝れ”

と、だいたい二人の不穏なムードに

巻き込まれてしまう紫耀。

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私達は小学生の頃からの付き合いで

いわゆる、幼馴染だ。

同じマンション

同じ中学

そして、同じ高校に入学。

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「じゃあ廉、アイス奢って。」

永瀬『アイス奢ったら機嫌直してくれんの？』

「うん。」

永瀬『んふふ…デブやん。』

私をデブだのブスだの

何かしらの嫌がらせをして楽しむ事が生き甲斐の

こいつ、永瀬廉。

小学生の頃、

ガリガリでおたまじゃくしみたいだった廉は

ある日を境に急に顔が変わり始めた。

自分の髪を遊ばせるようになり

小さかった身長が急に伸び始め

細かった目がぱっちりとした切れ長な瞳

美しいフェイスラインと骨格が完成されて

気付いた頃には、超絶イケメンに仕上がっていた。

「もういいや。紫耀に買ってもらうから。」

平野『おい…まぁ買ってやるよ。』

「わーい！！」

平野『そのかわり機嫌直せよ？』

そして、もう一人ここにも。

小学生の頃からヤンチャで

ちょっとお馬鹿な平野紫耀。

野性的で少々危なっかしい性格だが

情に厚く、男らしい。

しかし、見た目は子犬みたい。

キュルキュルっとした可愛らしい目が特徴で

それは高校生になった今でも変わらないが、

身体の方はみるみるうちに大きくなり

自分の力をコントロールが出来ない程ムキムキに。

今では廉と私にゴリラと呼ばれる事もしばしば。

紫耀はそれが嫌なんだって。

平野『A、どれがいいの？』

「えーーっとねぇ、これ！スイカのやつ！」

そんなイケメン二人を引き連れて歩く私はというと、

永瀬『いっつもそれやん。』

「紫耀はどれにするの？」

永瀬『お前無視はよくないで。』

見た目も、スタイルも

ごく普通の女子高生なんですが。

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