～ネコ日和～【永瀬廉】２ (ページ29)

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79 Sho side ページ29

sho side…

永瀬『……。』

あ。

大人しくなった。

ほんと面倒臭い男だよ、この男は。

もう、あとは話さなくても分かるよね。

.

永瀬『…いいん。』

え、切り替え早ッ！！

やべ…笑そう。

『ん？なにが。』

永瀬『だから、迷惑かけるかもしらんで俺。』

『いいよ、今に越したことじゃないし。』

永瀬『お前それどういう意味や。』

『アハハハハッ！！うそうそ。』

廉って本当わかりやすいわー。

さっきまで般若みたいな顔してたのにさぁー

永瀬『…ほんまにいいん。』

今はもう

捨てられた猫みたいな顔になってる。

『でも、タイミングは大事だよ？』

永瀬『…おん。』

『それが分かってんなら
俺はもうなにも言わない。』

.

俺も後悔してるから。

去年、俺たちは廉になにもしてあげられなかった。

辛いはずの廉を

ただ見ている事しか出来なかったから。

それに廉は、

もうほとんど家族みたいなもんだし。

だから、これから何があったとしても

俺たちがちゃんと守るよ。

『あ、でも。フラれたら知らないよ。
その時は俺のせいにしないでね。』

永瀬『フハハ、その可能性考えてなかったわ。』

『…うわぁ、自信満々じゃん。引くわーー』

永瀬『んふふふ、やめとけお前それ。』

こんな話も、

たまにはいいね。

アイドルの俺じゃなく

アイドルの廉でもなく

.

『…Aちゃん、可愛いよね。』

永瀬『手出すなよ。』

『…うん』

永瀬『は？今の間はなに？』

『…ブッ！！』

永瀬『紫耀に勝てる気せんからマジやめてな。』

ただ、普通の人間として男として。

.

.

永瀬『飲みに行こや。』

『え、俺帰りたいんだけど。』

永瀬『俺が出すから。早よ着替えてきて』

『えぇ、廉と二人で？俺やだぁ。』

永瀬『ハハハハハッ、なんでやねん！！ええから』

廉と二人で飲みに行く事とか滅多に無いから、

ちょっとだけ恥ずかしかったけど、

なんか嬉しかった。

.

…んだけど、

.

.

.

永瀬『ほんでな、めっちゃ可愛いねんA。

俺が一緒に寝よって言うたらさ、もうその時の＿＿』

この後、

Aちゃんとの話を散々聞かされた俺は、

若干、後悔したっていうね。

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