～ネコ日和～【永瀬廉】２ (ページ31)

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プルルルル～

プルルルル～

「おっ、注文かな！？」

こうして、

お店の電話から注文が入る事も多い。

私は小走りで電話の鳴る方へと向かった。

「はい！フラワーガーデンです。」

『……。』

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「…も、もしもし？」

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あ、あれ？無言…

間違い電話かな。

「えっとぉー…」

『あ、…すんません。…いや』

「いえいえ！」

『あの、…花を注文したいんすけど。』

男の人だ。

良かった、注文だった。

よっしゃ…！！

「ありがとうございます！」

『…どういたしまして。』

ふふっ…

この方、初めて頼むのかな？

なんか緊張してる。

「どのような花か、もうお決まりですか？」

『……いや、あんま俺も詳しくなくて。』

「ふふ、そうですか！ちなみに、贈り物ですか？」

『…そうっす。』

贈り物かぁ～、

本当は実物を見に来て欲しいんだけどなぁ。

まぁ、忙しいのかな。この方は。

「差し支えなければ、

どのような贈り物かを聞いても宜しいですか？」

誕生日か、結婚記念日とか、プロポーズとか？

ふふふふ、それによって全然違うからね。

『…いや、うん。』

「…あ、言いにくければ全然！大丈夫ですよ？」

なんか、訳ありな感じかな？

「じゃあ…」

『すんません、やっぱ直接行きますわ。』

「え？」

『僕と一緒に、選んでもぉていいっすか、花。』

来てくれるなら、それは勿論！！

「ふふふっ、はい！楽しみにお待ちしてます。」

『……。』

「あ、いつ来られますか？」

『…えーっと、今日とか、いいっすか。』

「全然大丈夫ですよ！かしこまりました。」

それでは、

と言ってそのまま受話器を下ろそうとした

その時

“ちょ、ちょっ待って”

と、また受話器から声がしたので

私は慌てて耳に当てた。

「は、はい？」

『…あんまり人が多くない時間帯とか、あります？』

「え？…あーー。」

やっぱり、

男性は他の人が居ると来づらいのかな。

「14時くらいは、いつも落ち着きますよ。」

『…オッケーす。じゃあそれくらいで。』

「はい！ふふふ、お電話ありがとうございました。」

『…んふふ、…じ、じゃあ。』

あと2時間後くらいか。

どんな花をご提案しようかなぁ～

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