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永瀬『なんか、モフモフやなA。』
「廉もだよ?モフモフ。」
永瀬『ふふっ、バリ動きづらい。』
スキーウェアのような格好をして
私達は大きなスコップを持ち雪掻きをする。
ほとんど顔しか外の空気が当たらないように
しっかり着込まれたこの格好は
モフモフしていて雪だるまみたいだった。
二人とも鼻を真っ赤にしながら
私達が歩くスペースをスコップで作っていく。
すると、
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バサッ!!
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「…ッキャ!!…ッ冷たぁー!ちょ、何すんのよ!」
永瀬『アハハハハハッ、…ハッハッハ!!』
「…やりやがったな。」
小さく丸めた雪を私の頭に投げつけてきた。
散らばった雪が首にまで入って
かなり冷たい。
これは許せない。
永瀬『…は?ちょ、Aそれはデカ過ぎるわ。』
「ふふふっ、…まだまだ大きくしてやる」
永瀬『いや、それ人に投げる大きさちゃうねん』
負けず嫌いな私は
廉の投げてきた大きさの倍の雪玉を作り
「えぇい!!!」
バサッ!!
永瀬『…お"ふぅぉおおおおお!!冷たぁああ!!』
「アハハハハハッ!!」
永瀬『てか、普通に痛い!…ふふっ…冷ったッ…』
この後も、
私達はまるで雪合戦のようになってしまい。
永瀬『ちょ、おま!…それはなしやぞ!!』
「ふふふっ、だって廉が悪いんじゃん!」
永瀬『マジでスコップを下ろ…ッ冷…っだぁあ!!』
スコップですくった雪を
そのまま廉にぶっかけてやった。
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そして
遊び疲れた私達は、
バサっと雪の絨毯に一緒に倒れ込む。
永瀬『…はぁ…はぁ…はぁ…はははっ…』
「…っふふふ!……楽しかったね。…はぁ…はぁ」
永瀬『久しぶりに本気出したわ俺。』
「馬鹿じゃん。ムキになっちゃって。」
“それは、お前もやろ”
と笑いながら言い返された。
雪の上に大の字になって
眩しい澄んだ青の空を薄目で眺める。
このままだと、肌が焼けちゃうな。
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永瀬『A。』
「んー?」
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声のする方へ顔を傾けると
廉も同じように空を眺めていた。
永瀬『寒いな。』
「…ふふふ、戻る?」
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永瀬『温めて。』
そしてゆっくりと廉の視線が
私の方に移り変わり、
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永瀬『Aが温めてや。』
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作者名:ayu | 作成日時:2020年9月15日 10時