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とても真面目な顔で、そんなこと。
なんか急に話が変わった。
イギリスの件はどこいった？
その前に色々聞きたいことが山々なのに、
私はつい、永瀬の熱い視線に唾を飲み込んだ。
永瀬『ずっと我慢してんの俺。もぉずっと。
…どんな気持ちでお前と一緒に寝てるか。
どんだけそれがしんどい事か、…お前知らんやろ。』
上半身裸のまま永瀬は、
私の上に跨って座る。
「…ながせ」
永瀬『…あんまり拒まんといて。お願いやから』
「……」
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永瀬は下を向き、前髪で瞳を隠す。
悲しみの色を交えて
多分これが本当に言いたかっただろう言葉を
口にする。
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永瀬『なんもなくなる』
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私は、え？っと
思わず永瀬の手首を掴んだ。
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永瀬『この家捨ててでもお前が欲しいのに。
そのお前に拒否られたら、…俺なんもない。』
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永瀬『留学断ったら、親父に縁切る言われた。
てことは俺、もう永瀬グループの息子じゃないやん。
金も権力も無い俺なんて、誰も見向きせんやろ。』
私は、手首から移動して
永瀬の指に自分の手を絡ませて握る。
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永瀬『…お前だけは、…おって』
「……」
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永瀬『俺の事、…嫌いにならんといて』
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ギュッと背中に手を回す。
薄い胸板にしがみ付いて離れないように
強く永瀬を抱きしめる。
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「嫌いにならないよ永瀬。」
永瀬『……』
「1人にしないって言ったでしょ？」
永瀬『じゃあなんで拒むん。…傷つく結構』
「それは、永瀬が嫌とかじゃなくて、…ただ、」
永瀬『…ほらーー、言いづらい感じ出てるやん』
あのお父様からの電話以来、永瀬はずっと
そんな事を考えていたのだろうか。
何も無くなるだなんて、そんな事全然無いのに。
不安で不安で、仕方がなかったのだろうか。
私もちゃんと言おう。ちゃんと話そう。
恥とか、そういうのはもういい。
永瀬に気持ちが伝わるのならば、もう
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「挿れられた時の痛みが怖いです」
永瀬『っ！……』
「あと、なんか指とかを入れ」
永瀬『…ち、ちょっと待とかA』
「なんで？ちゃんと言わなきゃ」
永瀬『それはそうやねんけど』
「サイトで読んだんだけどね、男の人の」
永瀬『おっけ、もう大丈夫、分かった』
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作者名：ayu
| 作成日時：2021年2月22日 9時
