～恋するオタク～【永瀬廉】３ (ページ20)

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kaito side…

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永瀬『んふふ、…お前どっちがいい？』

「んー、私はねぇ。こっち！」

永瀬『えーー、俺もこっちがいいなぁ』

「じゃあ譲ってあげる」

永瀬『うそ、俺が譲る』

「いいよぉ、私は」

永瀬『俺はお前に喜んでほしくて』

ストーーーーーップ！！！

ストップストップストップストップ！！

なに、なんなの。…どうしたの。

永瀬『おいし？』

「ふふ、美味しい」

永瀬『…なにその顔。かわいい…食べちゃいたい』

どうしよう。

なんか、鳥肌が止まんないさっきから。

『なんか、……2人酷くなってない？』

永瀬『A。あーん』

「あーん」

『って無視かよ！笑』

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やったな。

これ、やってるわ彼ら。完全に。

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はぁーー、ついにAも

大人の階段に登ったということかー。

生々しいなぁー。

俺を置いて、2人ともベタベタベタベタ。

『ねぇーー。』

永瀬『アハハッ、お前頬っぺたぷにぷにやなぁ』

『ねぇーーって。』

永瀬『二の腕はどんなん？触っていい？』

『岸優太の話はー？しないのー？』

永瀬『…お。待って俺の好きな感触。笑』

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ケッ…

なんだなんだ2人とも。

家でやれよ、全くー。

あーあ。

暇だから、

久しぶりにナレーションでもするわ。

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高校2年の夏は、とても暑かった。

ジメッとでも、カラッとでもなく

ねっとり甘酸っぱい、なんかそんな感じの暑さだ。

2人は、今まで以上に距離を縮めた。

触れられる環境さえあれば、

誰が居ようとお構いなしに密着して。

もうすぐ、夏休み。

彼らは、あの家でどう過ごすというのか。

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永瀬『歯形つけていい？二の腕』

「やだ！やめてよ、」

永瀬『一回。一回でいいから、お願い』

「やーだってば！笑」

そんなの、もう聞かなくても分かるよね。

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さ、俺はそろそろ帰ろうかな。

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