87 kaito side ページ41
kaito side…
男1人と女が2人
高1の時によく遊んではいたが
確かに最近はめっきりだ。
だって部活あるし、それにこの人達
「廉。またクラブ連れてってくれよ。な?」
「えー行きたぁーーい!廉くん!」
「ほら。あそこ、廉の御用達なんだろ?笑」
廉を利用したいだけの、薄汚い愚か者達だ。
Aと出会い、何かをきっかけに
廉はクラスでも他の人達とあまり話さなくなった。
いつの日か、俺はこんな事を廉に聞いた気がする。
『バレてもいいの?Aと居たらそのうちオタク』
永瀬『ええよ。別に』
『え?』
永瀬『俺がおりたい奴とおって何が悪いねん。』
もう怖いものなんて無い、みたいに言っていた。
清々しかったな。廉の、あの時の横顔。
.
.
.
永瀬『出て行け鬱陶しい』
「は?」
永瀬『お前らが来るとこちゃうねん。帰れ』
「…相変わらず態度わりぃな〜、廉」
永瀬『……』
廉とそいつの間に
ピリッと電気が走る。
良くない良くない、これは良くないよぉ?
「金、貸せよ。前みたいに。な?廉」
永瀬『……』
「クラブ連れて行くか、金貸すか、」
男にイラッとはしたものの
俺はヘラヘラと止めに入る。
しかし、
廉のこの後の一言二言で最悪の展開に
永瀬『お前みたいな雑魚、
クラブに連れて行ったところで
なんのメリットがあんねん。
まずそのきっしょい顔どぉーにかせぇよ。
溜まってんねやったらその辺でビッチ探してヤれ。
無理なら一人で抜け』
ちょ…っと、
廉さん、それは、…言い過ぎ…
.
廉はあくまで平常心。
恐らく思いついた事をペラペラと言っただけ。
しかし目の前で拳を震わす男は
怒りが最高潮に
「ふざけんなよ!!…」
男はいきなり教室のホワイトボードを蹴り倒し、
パーティー用に準備していた道具は荒らす。
Aが書いたであろう
KC倶楽部in happy のポスターは
ビリビリに破られて
男は爆発したようにやりたい放題。
女の悲鳴、男の怒鳴り声
とにかく悲惨だった。
しかし廉はその間、
ただじっと黙ってそれを眺めていた。
何を考えているのか、さっぱりだ。
ほぼ半泣き状態で俺は廉に助けを求めるも
床に落ちたビリビリのポスターを
廉は見てるだけで
.
「…え、なにこれ」
.
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作者名:ayu | 作成日時:2021年2月10日 0時