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未だドキついた胸をなんとか落ち着かせ

私はベットから体を起こす。






すると永瀬は、

何やら複雑そうな表情をして

私の座るベットの端に腰かけた。






「…ん?どうしたの?」


永瀬『…や、』


「…?」






セットされていない髪を

クシャッと雑に触りながら永瀬は

顔を下に向けて、唐突に言う。






永瀬『平気なん、もぉ。』






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主語も全くないそれに、

私は眠たい目を擦り、ハテナを浮かべた。






「…ん?」


永瀬『…分かるやろ。…あれ。…あいつやん。』


「…あいつ、」


永瀬『亮太』






__なに一丁前に拒否ってんだよ。マジうぜぇー…






今でも鮮明に蘇るあの記憶。

触られる感触も、乱暴なキスも

考えるだけで嫌悪感しかない。






平気かと聞かれたら、平気じゃない。

でも今も辛いかと聞かれたら、それも違う。






「…んー。どうだろうね。分かんない」


永瀬『……』


「でも、もう恋愛はしたくないとか、
そういうのは無いかも。次はちゃんと心から
好きだと思える人に巡り会えたらなぁって思う。」


永瀬『…ふーん』






わざわざそれだけ聞きに来たのか。

心配してくれたのか。

なんて聞くとどうせ、違うって言われるんだろうな。






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「……ねぇ、この後4時起きでしょ?笑」


永瀬『うん。』


「そろそろ寝ないと、起きれないよ?」


永瀬『うん。』


「……」


永瀬『……』






薄暗い部屋の中

永瀬は顔を上げてこっちを見た。






少しだけ離れていた距離を永瀬は自ら狭くして

私の膝に永瀬の脚が触れる。






「…っ、ちょ近」


永瀬『……』






あまりの近さに

私は思わず身体を仰け反る。

それでも離れようとしない永瀬の胸に両手をついて






.






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永瀬『一緒に寝よっか』






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設定タグ:永瀬廉   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ayu | 作成日時:2021年2月10日 0時

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