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5時間後＿＿
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身体はガクガクと
唇もブルブルと震わせて
徐々に真っ暗闇で染まる倉庫に2人
時間が経つ毎に言葉数も減り
私達はそれぞれの事で頭をいっぱいにする。
勿論私は、
明日の朝までこの状態だったら…とか、
なんなら何日も続いたら…なんて種類の事だ。
しかし彼は
それとはまた別のことらしい。
「…さ、寒いね」
永瀬『…喋んな…』
「…だ、だって、…喋ってないと凍え死ぬ」
永瀬『本間にお願い喋らんといて…』
「え？…」
顔を上げると、
永瀬くんはブルブル身体を震わせながら
小さく縮こまり下を向いている。
「もしかして、…怖いの？」
永瀬『違うわボケ』
「じゃあー、…ただ寒いだけ？」
永瀬『違う』
「…じゃあ」
永瀬『しょんべん漏れそう』
「……」
.
思っているより、これは
「…ま、またご冗談を！笑」
永瀬『ガチガチ…ほんまに漏れる…』
「…うそ。…え、そ、それだけは勘弁してよ！！？」
永瀬『だから黙れ言うてるやろ！！
…ちょ、あんま刺激せんといてお願いだから…』
「…っ、……」
かなりの緊急事態かもしれない。
身体をゆらゆらさせたり
立ち上がって歩いてみたり
永瀬くんはますます落ち着きが無くなる。
挙げ句の果てには、
永瀬『最悪するわ、ここで』
「ね、ちょっとお願いそれだけはやめて！…」
永瀬『もう我慢せぇよ。生理現象やねんから』
「私、一応は女なのよ！？」
永瀬『お前に嫌われたって1ミリも痒くないわ』
「……」
開き直りって恐ろしい。
「ねぇ、分かった！私のセーター貸してあげる」
永瀬『要らんけど』
「寒さがきっとそうさせるのよ。はい、これ」
永瀬『まぁーー…、一理あるな。』
私はセーターを脱いで渡す。
永瀬くんはそれを肩から掛けるようにして暖を取る
が、震えはなかなか止まらない様子。
「じゃあ、…お腹を温めたら？」
永瀬『腹？なんで？』
「お腹を冷やすと良くないって言うじゃない」
永瀬『あー、それな。……、…こぉするって事？』
「…いや、じゃなくて、もっと下腹部の方を」
永瀬『もぉ分からん。お前やってちょっと』
何故、私が…
私はゆっくりと近寄り
永瀬くんのお腹周りをセーターで
巻き付けようとした時、
永瀬『…っ！…』
「へ！？なに、」
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作者名：ayu
| 作成日時：2021年1月31日 1時
