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ドンドンドンドン！！
「ちょっと誰か！！そこに誰か居るんでしょ！！？」
永瀬『……最ッ悪やマジで。』
「ね、永瀬くんも座ってないで声出して」
永瀬『無駄な努力させんな俺に。』
分かりやすく言うと
私は倉庫に閉じ込められた。そして彼は二の舞に。
いや、二の舞は私の方だ！元はと言えばコイツが
永瀬『好きになんなよ俺のこと』
「……は？」
永瀬『密室やし、あり得るやろ十分。』
「……いや、は？」
もう一度聞くけど�盒兇�ん。
この人のどこが繊細なのでしょうか。
永瀬くんは苦い顔をして前髪をクシャクシャとする。
そのまま力を抜くようにマットの上へと座り込んだ。
とりあえず、助けが来るまで待つしかないって事か。
幸い、�盒兇�んは私が倉庫へ行く事を知っているし
助けが来るのも時間の問題だろう。
私はしばらくキョロキョロした後、
永瀬くんとかなり距離を置いて
同じようにマットへ腰をかけた。
.
.
永瀬『……』
「……」
それにしても、気まずい…。
いつもここには�盒兇�んが居たから成り立つ訳で
2人きりは、あまりにも空気が悪すぎる。
別に、いいんだけど。
無言でも全然、いいんだけど…なんか
.
.
永瀬『あのさ』
「へ！！？」
永瀬『うざい、その顔』
「いや、…だって急に声出すからびっくりして…」
永瀬くんは胡座をかいて
マットのほつれた糸を弄りながら
こんな事を聞いて来た。
永瀬『なんで部活なんか作ったん』
「……？」
永瀬『明らかにキャラじゃないやろお前。笑』
嫌味として捉えてもよろしいのでしょうか。
もう、慣れたしいいけど。
.
.
「友達が欲しかったから」
永瀬『……』
きっと理解に苦しむだろう。
あなたは勝手に人が集まるんだから。
こんな苦労、知らないでしょ？
「って言っても、…今のところ全然なんだけど。
理由はそんな感じかな。……へへ、いいよ笑って」
ギュッと両膝を包み、私は三角座りに変える。
膝に顎を乗せて、
そういえば今も友達と呼べる人は居ないな
という事に気が付いて、今更ちょっと凹む。
「…笑わないの？」
永瀬『笑わん』
「なんで？」
永瀬『おもんないから。』
凹むぅー…
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作者名：ayu
| 作成日時：2021年1月31日 1時
