～恋するオタク～【永瀬廉】 (ページ30)

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永瀬くんの一言で

今日は校外活動に切り替わったのはいいが

今、私はいろんな情報が一気に舞い込んできて

気持ちがぐるぐると落ち着かないで居る。

「……」

永瀬『なにしてんのお前。乗れよ』

「…え、…あ、…はい」

髙橋『廉の車に乗って帰るの超久しぶりぃ～！』

学校を出て少し歩いた所に

あるものが私達を出迎えて待っていた。

それは、とても長くて黒光った艶々の

「なんだか…リムジン、…みたいだね笑」

永瀬『みたいってか、そーやろ』

髙橋『あ、如月さんお久しぶりです！』

如月「髙橋様。ご無沙汰しております。」

まるで少女漫画の世界。

無駄な空間だらけの車内と、

如月という気品のある正装で現れたお爺様と、

着いた先は、御屋敷レベルの…

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髙橋『え！？知らなかったの？』

長い廊下、何畳もある和室を通り抜け

やっとの思いで辿り着いた永瀬くんのお部屋。

そこで聞かされた、驚愕の事実。

「な、な、なな永瀬リゾートホテルの…」

永瀬『……』

「社長の息子ぉぉおおおおおおーー！！！！！？」

髙橋『ハハッ、いい反応するねぇ笑』

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どの角度からでも目の保養となる容姿と

それに加えて若さ、知性、財力と

全てが備わった憎たらしいの極み、永瀬廉。

大きなダイニングチェアに長い足を組んで座り、

豪快に麦茶を一気飲みする永瀬くんを

私は横目で盗み見る。

「…なるほど」

永瀬『なんや。知らんと俺に近づいてきたんか』

「…近づいた覚えは一切ございませんが。」

それでこの性格か。と、少々納得もする。

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如月「それではごゆっくりお過ごし下さいませ。」

髙橋『はぁーい！！』

「…は、はい…！」

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広過ぎる天井に、無駄なスペース。そしてなにより

どでかいプロジェクタースクリーン…！！！

目眩がしそうだ。

永瀬『で、なんのDVD持ってきたん？』

「え？…あ、あー、今日はこれです」

永瀬『…っ！！？』

カバンからDVDを取り出した瞬間

勢いよく奪われたそれ。

目をギラギラと輝かせ、表紙を眺める永瀬くん。

永瀬『これは、…俺もまだ持ってないやつ』

「ほんと？それは良かったです！！」

永瀬『んふふ、観よッ！早よ観よ！！』

座りながらぴょんぴょん飛び跳ねる3歳児と

すでに睡魔が襲い始める髙橋くんと

カオスなDVD鑑賞会が始まった。

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