～恋するオタク～【永瀬廉】 (ページ19)

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19 kaito side ページ19

kaito side…

めちゃくちゃ興味本位でついて来ちゃったんだけど

アハハッ、もうね、速攻で後悔だよね！

「えー、今日のお題はファンレター、です。
ちなみに永瀬くん！」

永瀬『……』

「当てられたら返事！！」

永瀬『…はい。』

いやいや。返事しちゃってるし

廉、どーした。

ねぇあの子に指さされてるよ！？

いいの？怒らないの？

「ファンレターは書いた事ありますか？」

永瀬『ねぇーっす』

て、お利口さんかよ！

「はい。ありがとうございます。ちなみに髙橋く」

髙橋『ない』

「はい。ありがとうございます。そうですよね＿＿」

待って待って待って。

やばい、今すぐここから逃げだしたい俺。

ファンレターとは！

とかいう説明を、んーーと、そうだなぁ

恐らく1時間程は聞かされたんじゃないかな？

ねぇヤバくない？

「＿＿って事になるんですよね」

髙橋『……ねぇ、もーーやだぁ俺～』

「髙橋くん？」

髙橋『………廉。俺もう飽きた。帰ろぉ』

永瀬『あの、はい！！ちょっ、質問いっすか先生』

な、質…えっ！？

廉さん、

手なんて上げちゃって、ちょっと！

しかもめちゃくちゃ姿勢良いし！

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「ファンレターって、自分の文字だからさ」

永瀬『分かるわ。想い伝わるよな、こーゆうのって』

「実際、これって読んでるのかな？優太様」

永瀬『さぁー、どうやろ。ファンも多いし』

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髙橋『……』

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今日の目的はそもそも

彼女の携帯を奪って、その場で折り曲げ、泣かす

が、廉の当初の目的だった。

廉は時々やり過ぎる。

だから一応、保護者的な感じで俺もついて来た

…んだけど、

それがなんだね。

永瀬『よし、書けた！』

「え、早い！見せて見せて」

永瀬『嫌や。なんでお前に見せなあかんねん』

「えーーー、見せてよ」

永瀬『恥ずかしいやろ。笑』

なにこの、ほんわかしたムードは。

.

こうして

置いてけぼりの僕と、

「…私も書けた」

永瀬『見せろ』

「はぁ？」

永瀬『アハハッ、ええやんけ…ぅわ、字きたな！』

「いやいや、永瀬くんに言われたくない」

結局最後まで携帯のけの字も出さなかった廉。

結局家に帰ってから思い出し

頭を抱える廉の姿が

僕は安易に想像出来てしまう＿＿

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