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ドーーーーンッ！！
今日も壁ドンから一日が始まる
「……ねぇ、いい加減にしてくれない？」
「いい加減にと言うのは…」
「近づかないでって言ってるわよね？」
「…いやぁ〜、…そう言われましても…」
長い髪はくるくる巻いて
近くで見ても抜かり無く
綺麗に塗られたファンデーション
鼻が壊れそうな程、強めに香る香水も
短めに切られたスカートも
全て、彼女の努力。
「あなた、廉くんが好きなの？」
「いえ、全く」
「嘘よ！廉くんが好きだからでしょ！！」
片や私は、メガネにポニーテール
着崩し方も知らない制服姿に
シャンプーの香りすらしない無臭の女。
わざわざこんな私を、敵の対象にしなくても…
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「もう許さない。」
「え？」
「近づきたくても近づけない私の身にもなりなさい」
その子はついに手を振り上げる。
今日は、直接的な暴力で私を蔑める気だ。
しかし私も今日は、なんと切り札があった。
もう、終わらせよう。お互いに、綺麗さっぱり。
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永瀬『おーー、凄い事になってるやん』
「…っへ！？」
「……」
ポッケに手を入れながら、
のしのしと歩いて来る永瀬くん。
そう、私の切り札というのはコイツだ！
「…な、なんで廉くんが」
永瀬『まぁ、とりあえずその手は下ろそか』
「え？あ、いや、…これは別に…」
私を殴りかけていたその子の手は、
あっさりとしまい、頬を赤く染める。
永瀬『俺に言いたい事あるんやっけ？』
「……そ、その」
永瀬『ごめんな気付かんくて。いいよ、聞くから』
「……っ、廉くん……」
うわぁーー…白々しい…
優しい顔しちゃって。
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こちらの経緯を説明すると、実は1時間前＿＿
永瀬『告白させる？』
「はい。多分、気持ちを伝えられたらその子も
心のモヤモヤはスッキリすると思います。」
永瀬『で、俺は振るだけでいいって事？』
「はい。ちゃんと、誠意を持って！ですよ？」
永瀬『ふっ、……誠意なぁ？笑』
最後のニヤリ顔は怪しかったものの、
とりあえずこれが一番良い方法な気がした。
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「……あの、…私、」
永瀬『うん』
「…ず、ずっと、廉くんのことが好きでした」
永瀬『うん』
「私と、付き合っ」
永瀬『俺のどこが好きなん？』
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作者名：ayu
| 作成日時：2021年1月31日 1時
