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「先輩先輩先輩！！！」
永瀬『あぁ、もぉうっさい。』
「私、ちゃんと出来てましたよね？ね！？」
永瀬『はいはい、出来てたから早よ片付て。』
そして、
イベントは無事成功に終わった。
永瀬先輩の堂々とした姿、
来ているお客様全員を惹きつけるような
そんな素敵なイベントに関われた事。
なにより、自分自身が失敗しなかった事
それがとても嬉しくて、
どうも興奮が収まりそうになかった。
「もっと余韻に浸りましょうよぉ」
永瀬『あとでな。』
「えぇ、今！今話したいんです私は！」
永瀬『んふふ、子供か。』
もぉ、凄い温度差なんですけど。
何を言っても適当にあしらわれる私。
とにかく早く片付けをしたいらしい先輩を
軽く睨みつけて、ようやく私も手を動かし始めた。
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「では、成功を祝して、カンパーーーイ！！」
永瀬『はい、乾杯。』
私は、ウーロン茶
先輩は、ビールで乾杯をする。
テンションの差を感じつつも
もうすっかりそれに慣れてしまった私は、
気にせずゴクゴクと渇いた喉を潤わす。
永瀬『んふふ、酒飲む勢いでウーロン茶飲むやん。』
「ヘヘッ、喉渇いてたんで。」
テーブルを挟んで座る先輩を見て、
私は今更気づいた事を口にした。
「あ、そういえば！」
ん？
と、ビールを飲みながら先輩は
こちらを見る。
「すき焼き、まだ連れて行ってもらってないです」
永瀬『……。』
そうだ！！
すっかり忘れていた。
すき焼き、連れて行くって言われた日から
結構日が経ってますけど！！
「すき焼き、いつ食べれますか？」
永瀬『食ったよ俺。』
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メニューを見るフリをして
凄い事を言いましたよね、今。
「はい？」
永瀬『なに？』
「え、どういう事ですか」
永瀬『だから、もう食った。すき焼き。』
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分かりにくい先輩の冗談に、
私は頭にハテナを浮かべる。
「…ん？…食べたの？…ん？…」
永瀬『…ぶっ…ふふふ、…』
「エヘヘッ！？意味がちょっと分からないです。」
意地悪に笑う先輩につられて
私も笑う。
なんだこの幸せな時間。
「連れて行ってくれるまで、私付きまといますよ」
永瀬『…こわ。』
「ふふふ、味噌カツまだかなぁ〜」
永瀬『な。』
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作者名：ayu
| 作成日時：2020年9月7日 12時
