眠らぬ街の誘惑【2】

席替え ページ41

トイレから帰ってきたAは何の疑いもなく渋谷と錦戸の間に座る。


「ほんまや」


と作戦成功に喜ぶ渋谷。


「あれ？隣がすばるになった」


と酔っ払ったAは首を傾げている。


「こっちも章ちゃんじゃないで？」


と後ろから耳元で囁く錦戸。


「あれ？亮だ〜」


ふにゃっと笑うAの姿に、


「あかん可愛い…」


と顔を赤くしている。


「亮、顔真っ赤だよ？飲み過ぎ？」


そう言って錦戸の頬に手を当てるA。


その様子を見ていた渋谷は、Aの肩をトントンと叩いて自分の方を向かせた。


「ん？すばる？どーした？」


「ちょっ。酔っ払いすぎやて。水飲み。ほら」


そう言って水を手渡す。


「ありがとー」


そう言ってんふっと笑うAが可愛くて渋谷の顔がだんだん火照っていく。


「すばるも顔赤いよ？お水飲まなきゃ。…んー」


そう言って自分で水を口に含み渋谷に唇を突き出している。


「ちょぉ！すばるくんばっかりずるい！」


「はぁ。もう、知らんぞ？」


そう言って渋谷が唇を塞ぎ、艶っぽいAの吐息が漏れる。


「ああぁぁぁぁぁ！なんてことすんねん！」


と発狂する大倉。


「あらあら、今日のAは積極的やなぁ。後で俺も…」


「俺もー。丸の後に頂こ…」


とやる気満々な丸山と安田。

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