眠らぬ街の誘惑

邪魔 ページ47

「タイミング悪すぎや。Aごめんな」


とAの頭を撫でてリビングに戻る大倉。


「はぁ…」


とため息をついてその場にへたり込むA。


急にしゃがみ込んだAに驚いてとっさに支える錦戸。


「あぶねっ…！？」


抱きかかえた錦戸とAはあと数センチで唇が触れる距離で止まっている。


「なぁ。キスしてもええ？」


「ダメダメ！」


「そんなに拒否されたらしたくなんねんな」


と錦戸はAの拒否を無視して触れるだけのキスをする。


「…っ！！もう！うさぎさんじゃなかったの？」


と錦戸の鼻を摘んで応戦するA。


「ごめんて！リビング戻ろう」


錦戸はそう言ってAを立たせた。


リビングの扉を開けると、


「おめでと！お前モデルデビューするらしいな！」


と渋谷の第一声。


「モデルから女優デビューとかして共演できたらええな。なぁ、亮ちゃんもそう思うやろ？」


「せやな。3人で共演できたらおもろいな」


と満更でもなさそうな様子。


「Aは可愛いし、スタイルもええからもったいないと思っててん。美人モデル記者ってええやんな？」


と大倉が1番嬉しそうにしている。

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