1「ただの男友達」 ページ19
深澤「高校時代は辰哉って呼んでなかった？」
そう言うこの人は確かに、高校時代を共にした友達だった。というか高校時代ってものすごく昔だ。
最近は同窓会なんて開催されないし、開催されても行くことはなかっただろうから、その時代の友達とはもうほとんど連絡を取っていない。だから彼を思い出すのに少々時間がかかったんだろう。
「昔のことすぎて忘れちゃった」
深澤「俺ら一番仲良かっただろ〜？忘れんなよ」
彼はスーツを着ていた。今日は平日だから、仕事帰りなんだろう。髪は黒いけれどセットされていて、幅の広い眼鏡をかけている。年相応というよりは若々しく感じた。
深澤「まさかこんなところでばったり会うとはねぇ。買い物帰り？」
「あ、いや・・・」
買い物行こうと思ったら彼氏に振られた、なんて、十数年ぶりに会った男友達に言うものじゃない。
「そっちこそ、仕事帰り？」
深澤「ん？あぁ、見ての通りそんなところ。こう見えて俺もちゃんと仕事してるんだぜ？」
高校時代の彼はやんちゃだった。たまに授業をサボることもあった。いろんな人と付き合って、ピアスも開けていたくらいだった。だから彼がちゃんと仕事をしていると自慢してるのは、昔の自分とは違うと主張しているわけだ。
深澤「Aは・・誰かの主婦でもしてるのか？もうAじゃなくなってる？」
「いや、まだAのままだよ」
深澤「・・・そっか」
結局そうなんだ。昔の友達は、もう大半が結婚して子供もいて・・そんな年齢。だって女には妊娠の期限があるんだから。35歳を超えればもう高齢出産となる。
だから私は、旧友と会いたくない。こういう話の流れになるから。
「じゃあ、さようなら」
そう言ってこの場を去ろうとした。
深澤「あっ、待って」
彼によって行く手を阻まれた。
深澤「せっかく会えた記念に、飲みに行かない？」
・
2「紙一重の愛情と愚痴」→←Case2：男友達の深澤くん×再会（リクエスト作品）
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです！参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (
レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2021年9月25日 14時
