Case2：男友達の深澤くん×再会（リクエスト作品） ページ18
彼氏「母親みたいなんだよな。女としての魅力を感じない」
最後に言われたのはそんな捨て台詞だった。
5年も付き合ってた彼氏だった。同棲もしていた。お互い30代後半で、そろそろ結婚なのかなと思ってた。
夕飯の買い物をしようと、街を歩いていたときだった。前から見覚えのある男と、知らない女が腕を組んで歩いていたのを目撃した。
私がそこで声をかけなければ、知らないふりをしていれば、誰も傷つかず穏便に済んでいたのかもしれない。でも、私は彼氏だと確信して声をかけたのだ。
彼氏は私を認識した瞬間、顔がゆがんだ。明らかに焦りが見えた。隣の知らない女は私と彼氏を見比べていた。
きっと浮気だ。彼氏がそこで会社の同僚だとか、キャバクラ嬢だとか言い訳をしていれば、まだいいほうだったかもしれない。
しかし彼はそこで、さっきの台詞を吐いたのだ。女としての魅力を感じない、と。
付き合って同棲までして、安定した生活を共にしていたのに、浮気が見つかって最後に選んだ女は私ではなく、名前も知らない人だった。
なんてあっけない終わり方なんだろう。逃げるように去った元彼氏と女の背中を見つめながら思った。
・
そうだ、買い物をしなくちゃ。
でもそんな必要はないんだった。もう夕飯を作る相手はいない。残り物が冷蔵庫にたくさんあるじゃないか。
せっかく外に出てきたのに手ぶらで帰るのも、なんて思って、そのまま街をふらつくことにした。
喪失感でいっぱいなのは私だけで、世界はいつものように動いているみたいだ。
にぎやかな街の中で、私は孤独を感じていた。
？「あれ、A？」
耳がおかしくなっているのかも。聞いたことのある声。目もおかしいのかもしれない。昔見たことのある人が私を呼んだ。
誰かと思った。記憶を辿れば徐々に鮮明になってくる人物。
「深澤くん？」
・
1「ただの男友達」→←16「Love in Christmas Eve」
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです！参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (
レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2021年9月25日 14時
