10「忘れてない」 ページ11
目が合った途端、目黒くんは私のほうに一直線に向かってくる。
「ちょ、なに？？」
目黒「ハンバーグ美味しそうだなって。」
「そこに売ってるから買ってきなよ」
目黒くんは私の話も聞かず、私の対面に勝手に座った。
目黒「さっきの、見てましたか？」
「うん、女の子たちが大きな声で話しかけてたからね(笑)それにしても見事なお断りで感心しちゃった。あんなに誘われたら、行っちゃうかも」
目黒「・・・え？まさか忘れてるんですか先輩？」
「ん？何を？？」
言葉の通り、はてなマークを浮かべた顔の私を見た目黒くんは、マジか・・と頭を抱えた。
目黒「約束したじゃないですか！イルミネーション観に行きましょうって」
「あ、あれマジだったの？」
目黒「嘘の約束なんてしませんよ！俺はいつだって本気ですから」
「そのことなんだけどさ・・」
目黒「え、まさか断られるんすか俺」
うん、そのまさか。
だって、後輩の目黒くんが先輩の私とイルミネーションを観に行くって、なんかおかしいでしょ？
そういうのはあの女の子たちと行った方がいい。
目黒「せっかくクリスマスケーキ頼んだのに・・・」
「えっ？頼んだの？？」
目黒「はい、」
なんか、すごく楽しみにしていてくれたみたい。
断られると察した目黒くんは、とても分かりやすく落ち込んでいる。
別に目黒くんのそういう顔を見たかったわけじゃない。
それに私は何も予定はないし、断る理由もない。
ただ、仕事の先輩と後輩がふたりでクリスマスの夜を楽しむっていうのが、なぜか違和感で。
でもやっぱり、目黒くんのその顔は見たくないなと思ってきた。
「・・・わかった。行こう・・私で良ければ」
目黒「ほんとっすか！」
目をまんまるにして、やった！とガッツポーズする目黒くん。
目黒「絶対ですからね！明日！」
そう言い残して去っていった目黒くんの背中は、眩しく見えた。
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです！参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (
レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2021年9月25日 14時
