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4「彼の家」 ページ22

結局私はまた、彼の誘いに乗った。彼の言うことはごもっともだったから。



泊まりのための最低限の荷物を取りに行くために、まずは私の家に向かった。



玄関先で待ってると言うから、私だけ部屋に入って準備したけど、元カレが帰ってきた形跡はなくて、家を出る前そのままの状態だった。



あぁ、本当に終わってしまったんだなぁと、また喪失感が襲う。




彼の提案に乗って正解だ。きっと今日ここにいたら胸が張り裂けそうになっていた。今日だけでもここを離れれば、たぶん少しは気持ちの整理ができるはず。



悲しい気持ちを振り切るかのように、大きめの鞄ひとつに物を詰め込んで足早に家を出た。





深澤「荷物持つよ」


「大丈夫、そんなか弱くないから」


深澤「こういう時こそ甘えなよ。今つらいんでしょ?」




今日久しぶりに会ったばかりの旧友に、なんでこうも気持ちを読み取られるんだろう。




意地を張る私の手から奪うように荷物を持ってくれた。






歩きでも十分行けるくらいの距離に彼の家はあった。



深澤「意外と近くに住んでたんだな」


「気づかなかったね」




それはたぶん私があまり家から出なかったからだろう。仕事もしていなかったし。





「お邪魔します・・」


深澤「どうぞ〜」




必要な家具と物がある、まるで、


「生活感がないね」


深澤「それよく言われる。今は食って寝れればそれでいいからさ。適当に座って?俺部屋着に着替えてくるから」




私の荷物を丁寧に置いた彼は、奥のほうへ行ってしまった。お言葉に甘えて、近くに座った。




深澤「お待たせ・・あはは!なんか小動物みたいだな!」



部屋着に着替えた彼は私を見るなり笑った。ただ小ぢんまりと座っていただけなんだけどな。



「小動物って・・私もうアラフォーなんですけど」


深澤「高校時代とあんま変わってないよ?お前と話すとあれだな・・・心が思春期に戻るなぁ」


「思春期に戻るのはいかがなものかと思うけど」




とはいえ私もその感じはあった。最近は年齢が重なることばかり気にしていたけど、あの頃を思い出して懐かしむのも悪くないものだなぁと思った。


5「彼の優しさ」→←3「他人との生活」



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設定タグ:目黒蓮 , 深澤辰哉 , 渡辺翔太   
作品ジャンル:恋愛
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みあ(プロフ) - スノ姫さん» スノ姫さん。コメントありがとうございます。素敵なリクエストです!参考にさせていただきます。 (2021年10月7日 0時) (レス) id: f3c1546d7f (このIDを非表示/違反報告)
スノ姫 - アラフォーだけど、付き合ってた彼氏に浮気され、別れた所で街をふらついて歩いてる所に男友達の深澤君と会い恋人になったと言うシチュエーションをお願いします。 (2021年9月26日 4時) (レス) @page1 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みあ | 作成日時:2021年9月25日 14時

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