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49「酔いはじめの合図」（深澤side） ページ1
阿部ちゃんと話をしていたら、阿部ちゃんのスマホに届いた舘さんからのLINE。
舘さんAちゃんが店にいるけどくる?
阿部「舘さんがわざわざ連絡してくれるなんて。行ってこいふっか！」
そう強めに背中を押されて走ってきたものの、キョトンとするAと、LINE送ってきたくせに同じくキョトンとしてる舘さんがいて。
とりあえず話を合わせて席に座って、途中だっただろう会話に入ってみたけど。
Aの友達の恋愛の話だったらしい。
だけどAはどこか話しづらそうにしていて、目も泳ぎまくるし、時々話の主語が一人称になっている気がする。
A「それで、ダメなの。そんな男の人と話すっていう経験もないからぁ、会話がはずまんのよ」
「まぁ会話なくたって、相手が好きならそんな気にならないんじゃない？」
A「んでもその沈黙でさえさぁ、恥ずかしくない？私は耐えられないって」
「私は？」
A「ん？あぁ、友達の話なんだけど〜」
もはや友達の話、と付け足すのを忘れるほど酔いが回ってきたらしく、語尾がふにゃっとして、顔も若干赤みを増してる。
「ちょっとA、飲みすぎ。」
A「もうちょい、飲まして・・」
酔うと饒舌になって言葉もよりフランクになって、なんかふにゃふにゃするんだな。
それすら可愛いって思ってしまう。
重症だ。
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作者名：みあ | 作成日時：2021年8月30日 17時
