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プロローグ「見上げた空」 ページ1
街の喧騒、刺すような日差し。
遠くに蜃気楼さえ見える。
今日も一日中暑さが続くとの天気予報。
・
校庭には運動部の朝練で、走っている生徒がいる。
車を降りて少し歩いただけなのに、半袖のワイシャツが汗で濡れてきた。
生徒「あ、阿部先生。おはようございまーす！」
2人の生徒が爽やかな挨拶をする。
「はい、おはようございます」
挨拶を返してから、昇降口で靴を履き替える。
時計を見ると7：30。丁度いい時間だ。
昔、よくこの時間に登校してたな・・なんて、思い出してみる。
・
授業の準備をして、ざわざわした教室に入る。
窓の外の空は、太陽を遮るものが何もない。まさに快晴。
あの出会いがあった夏も、雲ひとつない空だった。
・
キーン、コーン、カーン、コーン―。
今日も始業のベルが鳴る。
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作者名：みあ | 作成日時：2023年10月16日 1時
