喧嘩する程仲が良いってホントに仲良いのか知りたい ページ36
冬も明け、大分暖かくなった。
そんなある日、攘夷志士達に動きがあったとの情報が入ってきた。
私はというと、土方くんの書類仕事を手伝ったり総悟の相手をしている内に、何故か副長補佐まで昇格してしまっていた。
まーた面倒になった。でもまあ、情報屋続けられてるから良いけど。情報屋が本業だからね?
私達は、とある建物内で張り込み行う事となった。
外の様子を伺う土方くん。アイマスクをして寝ている総悟。取り敢えず資料を読み漁る私。何ともまぁ説明のしやすい状況。
『総悟ー、仕事中だぞー。起きなさーい。てか私も寝たーい』
「お前本心ダダ漏れなんだよ。あと、資料読むのは良いが散らかすな。片付けが面倒だろーが」
双眼鏡片手に呆れながら土方くんは言う。
仕事に必要なんだから良いじゃんか、なんて思いながら散らかっている資料を纏め、各依頼ごとに封筒に入れる。これがまた面倒。特に探すのが。今回は3件で、3件分の資料を散らかしてしまった。
資料は各依頼ごとで枚数が違う。写真付きのもある。間違えたら当分情報屋は休業かな。
「おい、そろそろソイツ起こしてくれ」
『土方くんさぁ、私が副長補佐だからこき使ってんの?てか何で私が補佐なの?面倒くさい』
「俺に文句言うな。近藤さんととっつぁんが決めたんだ」
『あ、そう。近藤さんが決めたなら文句言えないや。松平のオジサンは…うん』
「いや何だよそれ。もしやあれだろ。お前とっつぁん苦手だろ。とっつぁんの名前挙げた時めちゃくちゃ嫌な顔してたぞ?目ェ死んでたぞ」
『目死んでるとか何処ぞの銀髪と一緒にして欲しくないね』
「いや何処の何奴だよ」
これでも仲が悪い訳では無い。ほら、アレだよアレ。喧嘩する程仲が良いってヤツ。うん、多分そうだよ。別に土方くん嫌いじゃないから。土方くんはどう思ってんのかよく分からんけど。
ジジイになってもあだ名で呼び合える友達を作れ #1→←よく見ると結構美人だったって事あると思う
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作者名:坂田 | 作成日時:2022年11月21日 12時